2015 Fiscal Year Research-status Report
NICU入院児の在宅移行を推進する訪問看護師の活動に関する研究
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25463662
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
野元 由美 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (90280255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 比佐子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60295368)
波川 京子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (30259676)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | NICU入院児 / 在宅移行支援 / 訪問看護 / 活動指針 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年のNICU 病床数の不足状況を改善するために、NICU 入院児の在宅移行支援への体制的な取り組みは推進されており、NICU から直接在宅へ退院する児は徐々に増加している。今後は医療依存度が高い児のみならず、親子含めての療育支援に看護は欠かせず、訪問看護ステ-ションが NICU からの在宅移行支援に関わる機会も増えることが考えられる。 しかし、受け皿となる訪問看護ステ-ションにおいて、NICU および小児看護経験者がいないステ-ションが多く、小児の特徴に応じた看護サ-ビスを提供することに自信がなく、受け入れを断っている現状がある。また、乳幼児は介護保険制度におけるケアマネジャ-のようなマネジメント専門職種がおらず、在宅移行に必要な調整は訪問看護師が関わることが多い。訪問看護ステ-ションの看護師が調整を行うには、より具体的な調整内容を明らかにし、訪問看護における看護師の活動指針を開発することが必要であると考える。活動指針が実際にNICU入院児の在宅移行支援の現場で活用されることで、患児および家族が安心して在宅療養を開始、継続するための訪問看護師の具体的な活動の目安となり、 小児看護経験のない訪問看護ステ-ションでも受け入れ可能の要因のひとつになることが考えられ、在宅移行支援の推進へとつながることが期待される。これらのことより本研究の目的は、NICU 入院児の退院支援における訪問看護師の具体的な活動内容を明らかにし、実際に活用できる訪問看護師の活動指針の開発およびその評価をすることとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
NICU入院時の在宅移行支援に活用できる訪問看護ステーションの活動指針を作成する一環として、先行研究、文献等から活動指針項目原案を作成した。また、項目をさらに精選するために、NICUコーディネーター、小児看護の経験のある訪問看護ステーション管理者、および訪問看護経験があり修士号を持っている看護教員の10名程度を対象とし、専門家調査を行う。現在専門家へ質問紙を郵送しており、返送され次第、集計・分析を開始する予定である。 専門家調査の結果より、活動指針案を作成し、全国の訪問看護ステーション管理者に向けて質問紙調査を行い、信頼性と妥当性を検討する。さらに、承諾が得られたステーション管理者に対して、質問紙調査の3ヶ月後を目途に再調査を実施し、信頼性・妥当性を高める予定である。 今年度は、研究代表者の本業との兼ね合いで質問紙案の検討、質問紙作成が遅れ、以降の工程も大幅に遅れている条項となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本業との調整、および共同研究者との連携を更に密にして早期からより計画的に取り組む。
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Causes of Carryover |
今年度は計画遅延のため、全国質問紙調査の準備・実施までできなかったため、質問紙作成・調査(印刷・郵送)および分析(入力作業にかかる人件費)費用の使用がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
質問紙印刷・郵送にかかる費用および質問紙の分析にかかる費用(人件費)に使用する。
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