2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25501014
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Research Institution | Reitaku University |
Principal Investigator |
山川 和彦 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (30364904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高 民定 千葉大学, 文学部, 准教授 (30400807)
藤田 依久子 静岡産業大学, 経営学部, 准教授 (40571972)
温 琳 麗澤大学, 外国語学部, 准教授 (50649150)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 観光コミュニケーション / 訪日外国人接遇 / 言語政策 / 言語管理 / 石垣島 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の二年目を迎え、まず代表者、分担者が合同して沖縄県石垣市での台湾人旅行者とその接遇事情を継続調査した。今回は、台湾人旅行者の観光行動に言語管理プロセスの研究方法を応用し、観光全般でいかなる言語行動が行われたかを掌握するための聞き取りを行った。この際、台湾事情に詳しい研究協力者のサポートを受けた。日本人の接遇者に関しては、タクシー業界事情の聞き取り、土産店、飲食店では接遇状況の参与観察を行った。 また、2014年度より新たに中国語を必修科目として取り入れた高校にて、その経緯や学習事情の聞き取りを行うと同時に、観光コースを持つ他校にて授業見学を実施した。さらに、台湾人が利用するクルーズ船に乗船し、石垣に入港する前の観光行動に関しても見聞を広めると同時に、欧米からの旅行者の接遇に関しても情報収集を行った。 この情報をもとに、研究代表者はドイツで開催された旅行博を視察し、旅行先進国ドイツ人の観光事情を視察することで、多様化する日本での外国人の観光行動への接遇対応に関して検討する情報を収集した。 さらに北海道枝幸町にてタイ人旅行者への接遇事情を継続調査すると同時に、外国人スキー客が増加しているくっちゃん町では言語景観、住民意識の時系列的変化を調査した。このほか、研究分担者3名は、石垣島との比較の観点から韓国・済州島を訪問し、中国からのクルーズ船を迎え入れる事情を、言語景観、中国語教育を行う施設などに関して概括的に調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
代表者、分担者は協力して沖縄県石垣市で地元住民、台湾人旅行者を対象に調査してきた。メンバーは定期的に情報交換を行うと同時に、研究成果を共同発表している。最終年度として改めて申請時の課題を確認しているが、その状況から、上記の評価に至った。ただし、「12.今後の推進の方策」に示すよう、補完的な情報収集も必要であるとの認識である。
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Strategy for Future Research Activity |
代表者および分担者で、最終年度の課題を確認しつつ、主として石垣島、韓国・済州島での補完調査を行う。内容的には外国人接遇のための言語教育(とりわけ高校生の中国語学習)、訪日外国人接遇のストレス状況の把握が残された課題である。 また、昨年度、国内の観光地との比較の視点で取りあげた韓国・チェジュ島の状況に関しても、接遇担当者の中国語学習、中国からの旅行者の印象などを中心に継続調査を行う。このほかの調査地域は、一部変更したものの、内容的にはおおむね申請時の調査研究が進行しているが、メンバーとの打ち合わせにより、当初の研究目的を達成していない箇所を確認すると同時に対策を共有している。
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Causes of Carryover |
今年度実施予定であった調査の一部を延期したことにより、分担者の予算執行額に残高が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の調査出張計画に基づき、分配案を考え、支出する。
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Research Products
(4 results)