2013 Fiscal Year Research-status Report
知的障害・発達障害のある人を対象としたホスピタリティー旅行に関する研究
Project/Area Number |
25501024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
松本 和久 中部大学, 現代教育学部, 講師 (40635348)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | バリアフリー旅行 / ホスピタリティー旅行 / 知的障害 / 自閉症 / 発達障害 |
Research Abstract |
障害のある人の旅行は「バリアフリーツアー」「バリアフリー旅行」などと銘打たれている。そこで「バリアフリー」と冠のついた旅行には一般の旅行とは異なり具体的にどんな支援が提供されているのかを明らかにするため,2013年9月,観光庁が発表している「平成24年度主要旅行業者旅行取扱状況」で取扱額の多い旅行会社上位6社の障害のある人向けの旅行のパンフレット又は障害のある人に提供されている支援が分かる資料を分析した。 依頼した6社のうち,3社の資料を入手することができた。その支援内容については,車いすや杖を使っている人に向けてリフト付きバスやイス・テーブル席,洋室・和洋室の利用などが前面に打ち出されており,知的障害・発達障害のある人を対象とした支援についてはほとんど触れられていない。つまり,現在の「バリアフリー」の旅行は,「車いす使用者など身体障害のある人や高齢者を対象とした『物理的なバリア』を解消した旅行」と言える。 また,2014年4月5日には,静岡県発達障害者支援センターの協力を得て,合同会社太陽ホスピタリティー主催の2014年世界自閉症啓発デー・発達障害啓発週間関連イベント「天竜浜名湖鉄道貸切車両『僕らのA列車』に乗ろう!」を実施した。ボランティアスタッフを交えた3回の事前打合せ及び現地下見を通して,自閉症・発達障害のある人にとって必要な支援内容を考えた。 当日は,自閉症・発達障害のある人14名が同伴者と一緒に参加した。現在,参加者を対象に実施した調査を分析しており,その結果をバリアフリー観光全国フォーラム及び日本特殊教育学会第52回大会で報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自閉症・発達障害のある人を対象とした,鉄道を利用した日帰り旅行を実施することができた。支援内容や支援方法が適切であったかは,現在調査結果の分析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,知的障害・発達障害のある人を対象とした,宿泊を伴う旅行を実施する予定である。そして,公共交通機関だけでなく,観光施設や宿泊施設における知的障害・発達障害のある人に対する望ましい支援の在り方を検証したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
鉄道を利用した日帰り旅行「2014年世界自閉症啓発デー・発達障害啓発週間関連イベント 天竜浜名湖鉄道貸切車両『ぼくらのA列車』に乗ろう!」を2014年4月5日に実施することになり,この旅行の実施にかかわる予算執行が平成26年度になったため。 上記の鉄道を利用した日帰り旅行にかかわって,すでに使用済みとなっている。
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Research Products
(3 results)