2013 Fiscal Year Research-status Report
緊急被ばく再生医療における栄養学的最適化に関する基礎研究
Project/Area Number |
25504022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
道川 祐市 独立行政法人放射線医学総合研究所, 緊急被ばく医療研究センター, 主任研究員 (20360688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 淳之 東京家政大学, 家政学部, 准教授 (40261276)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 放射線 / 栄養 / 幹細胞 / 再生医療 |
Research Abstract |
①緊急被ばく事故をモデルにしたマウスへの放射線照射:C57BL/6NCrSlc9週齢雄マウスに対して、種々の線量で全身中性子線照射を行い(1群8匹)、経日的な体重変動を測定しながら生存曲線を作成した。照射後30日において、3Gyでは死亡認められなかったが、3.5Gyでは全頭死亡した。従って半数が死亡する線量LD50/30は、両者の中間線量である。中性子線局所照射についても準備を進め、鉄とリチウムを用いた遮蔽装置で20分の1程度に線量を抑制できることを確認した。②代謝ケージを用いた緊急被ばくモデルマウスの栄養摂取状態解析:予備的な研究として、正常マウスを代謝ケージに入れることによるストレス影響の評価を検討した。しかしながら、本課題を遂行中に放医研全所的に発生したマウス肝炎ウィルス汚染事故のため中断を余儀なくされた。③特別に配合した食餌の調製:海洋ミネラル成分を模した経口サプリメントMCM(海洋化学研究会)、腸エネルギー源L-グルタミン含有食品シングラフィー(サラヤ社)、放射線障害を軽減すると報告されている発芽玄米の3点を選び、使用する準備を進めた。④緊急被ばくモデルマウスへの特別食餌供給:上記MCMを種々濃度で被ばくマウスに経口投与したが、マウス肝炎ウィルス汚染の影響で中断した。⑤健常マウスからの幹細胞単離と培養:予定通り、マウス骨髄間葉系幹細胞を高純度単離する技術の導入を行うことができた。単離した細胞は1%酸素環境において3次元的に培養可能となっている。⑥緊急被ばくモデルマウスへの幹細胞移植:本課題もマウス肝炎ウィルス汚染事故の影響で中断している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度に放医研全所的に発生したマウス肝炎ウィルス汚染事故による影響で、予定していたマウス実験が遂行できない事態となった。そのため、マウス実験以外のin vitro実験を中心とした代替措置を図った。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス肝炎ウィルス汚染事故は平成25年度中にすでに収束しており、本年度は問題なく実験を遂行できるものと考えている。平成25年度中断した実験に改めて着手しながら、最優先項目を絞り込んで効率的に遂行していく予定である。
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Research Products
(2 results)