2014 Fiscal Year Research-status Report
インターロイキン1βの皮膚線維芽細胞に対する影響に関する研究
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25505005
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
白藤 尚毅 帝京大学, 医学部, 教授 (00206301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 陽子 帝京大学, 医学部, 助手 (00599673)
白崎 良輔 帝京大学, 医学部, 助手 (40569133)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | human dermal fibroblast / hematopoietic stem cell / Interleukin-1 / VEGF-A / poly I:C / electrical stimulation |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト成人皮膚由来線維芽細胞 (HDF) をknockout DMEM(低浸透圧、高glucose)と20% knockout serum replacement (KSR) 培地で各種増殖因子、抗体を添加して造血幹細胞 (HSC) への形態的、機能的変化を観察した。IL-1β並びにerythropoietin、antihuman VEGF-C抗体並びにantihuman TNF-α抗体を添加した際、最もCD34の発現亢進が観察された。しかし形態変化は確認されなかった。また、trichostatinやhiston de-acethylase inhibitor も影響を与えるものではなかった。最近 HDF にpoly I:C を添加することで未分化状態へと脱分化すると報告されている。また、線維芽細胞に卵細胞の核を移植し、電気刺激によって活性化させ、胎生幹細胞を作り出したという報告もある。この2つの要素を検討した。HDF をpoly I:C 添加培地で1週間培養することで種々の未便化状態で発現を認める遺伝子の転写活性の更新を確認した。その状態でカルシウム、マグネシウムイオン存在下電気刺激を行なうことで亢進が強くなった。血管内皮細胞のマーカーである CD31 及び CD41 の発現も亢進した。この状態で各種造血系増殖因子(stem cell factor, insulin-like growth factor, interleukin-6, FLT-3 ligand, VEGF-A) を添加、培養を行うと一部の HDF から浮遊細胞の分裂が認められた。CD45 の転写も認められた。生成した細胞を用いてコロニー形成能や増殖因子依存性などHSCの細胞生物学的特性を現在 in vitro 系において評価している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HDF の培養条件、刺激方法の決定が本実験の一番重要なポイントである。HSC への形態的、機能的分化のための培養条件がかなり確立されてきたためおおむね順調であると判断した。In vitro における HDF から遺伝子導入なしで HSC を誘導できる系が確立されればその後のin vivoにおける実験は容易に移行できるため、慎重に条件設定を行いながらHSCへの変化を観察していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
HDF を血管内皮様細胞へと変化を誘導する培養条件の確立を行い、その後その細胞から浮遊する HSC を誘導する培養条件を設定する。その後生成された細胞の HSC としての機能をin vitro並びにin vivo で確認する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度の交付額の中で支出しようとすると、予算ちょうどの執行ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品がすべてであり、大学からの年度50万円の研究助成、並びに各種競争的公募研究助成への申請とあわせて細胞増殖因子、血清、培養液などを購入していく予定である。
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Research Products
(4 results)