2016 Fiscal Year Research-status Report
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25511011
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
ウォント 香織 (ウォント盛香織) 甲南女子大学, 文学部, 准教授 (30348908)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ハーフ / 国際結婚 / ハパ / 戦争花嫁 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016度も、過年度同様、充実した研究活動ができた。4月には、 International Symposium on Negotiating Identities: Mixed Race Individuals in China, Japan and Korea (University of San Francisco, USA)に招待され、論文 “Mixed Race Experiences During the Meiji and Taisho Eras of Japan”を発表した。5月には、 “Haafu Identities Inside and Outside of Advertisement”が Asian Pacific Perspectives (Vol.14, No.2, 83-101:査読論文)に掲載された。夏期には、長年の希望であった、島嶼部における混血の人々への聞き取り調査を行うことができ、今までにない興味深いお話を伺うことができた。10月には、日本比較文化学会例会で、「パンパンと戦争花嫁:二言説を紡ぐ試論」を発表し、2017年2月に、発表の際いただいたご意見を取り入れて開校した同名の査読論文が、『比較文化研究』(No.25, 1-12)に掲載された。11月には、 18th International Conference on Languages, Literature, and Linguistics において、”A Study on Children’s Literature for Multiracial Asian American Children”を発表した。同11月には、アジア系アメリカ文学研究会例会において、「19世紀アジア系混血作家の声:スイシンファーとキャスリーン・タマガワ・エルドリッジの比較分析」を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
4月にサンフランシスコで行われたシンポジウム準備中に発見した文書が大変興味深く、ハーフ関連研究でまったく言及されていない資料であったことから、この資料をさらに調べることで、ハーフ研究に幅が広がった。また同シンポジウムで同じパネルであった研究者の方と、研究分野が似ているため意気投合し、2017年度に日本に招待し、勤務校で国際シンポジウムを行う方向で、現在調整中である。また、長年の懸念であったホープページをようやく作成し、研究成果を発表することもできた。このように、2016年度は研究や、研究ネットワークが広がったことから、当初の計画以上に進捗していると結論する。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は本助成最終年であることから、研究の総まとめとして、国際シンポジウムの開催予定である。また、過年度同様、研究結果を様々な媒体で積極的に発表していく。現在までに、4月に神戸での国際学会で論文を1本発表済みであり、5月に台湾での国際学会参加が予定されている。6月にはアメリカのRutgers Universityから、拙稿が含まれた書籍が出版予定である。長期休暇中には、資料調査も続行する。
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Causes of Carryover |
約15万円をホームページ代としてプールしておいてが、勤務校の学生の卒業制作で、無料でホームページを作成していただいたため、余剰が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度は、国際シンポジウムを開催し、研究者を招へい予定のため、そこで余剰額を使用する予定である。
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