2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Japan's Acceptance, Modifications and Representations of Western Cultures, Focusing on the Fantastic and the Supernatural in Literature
Project/Area Number |
25511017
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
下楠 昌哉 同志社大学, 文学部, 教授 (90329532)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 英文学 / 比較文学 / 幻想文学 / 日本文学 / 泉鏡花 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年1月5日から年度をまたいで8月31日まで同志社大学から在外研究員の規定に則る資金援助を得て、ハワイ大学マノア校日本研究センター客員研究員として研究活動に従事した。研究上の指導教授が日本文学専門の研究者に決定したため、指導教員と共にアメリカ政府に申請が必要なヒトを対象とした研究ではなく、ハワイ大学における日本文学教育の現状と、英語圏における泉鏡花研究の蓄積をベースとした鏡花文学の幻想性の研究に従事した。 ハワイ大学のける日本文学教育と研究の現状に関しては、研究ノート「ハワイ大学マノア校における日本文学に関する学生の学びの諸状況」『同志社大学英語英文学研究』第99号(2018年3月)、91-113頁として、その成果を年度の内に文書の形で発表することができた。総合大型大学であるハワイ大学での日本研究が小規模学部教育機関であるリベラルアーツカレッジにおけるそれと多くの共通点を持ち、学生たちの多くはアニメや漫画などのポップカルチャーを通じて日本に興味を持つが、日本文学に関する授業の多くでは「正典」にあたる文学作品をしっかりと教授しようとする姿勢が示されていた。 泉鏡花作品の幻想性については、"The Fantastic in Twilight: Japanese Ghost Stories and Western Supernatural Fiction in Kyoka Izumi's Literature"のタイトルで、アメリカのオーランドーで開催された第39回International Conference on the Fantastic in the Artsにおいて、148のセッションが行われるなか、3人の国際色溢れるメンバーとともに2018年3月16日に研究発表を行った。発表に対する好評を受け、現在その成果を踏まえた論文を公表するべく努力している。
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Research Products
(3 results)