2013 Fiscal Year Research-status Report
グライコプロテオミクスによる新規ミトコンドリア糖蛋白質の糖鎖構造と修飾機構の解明
Project/Area Number |
25513007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Maternal and Child Health |
Principal Investigator |
田中 勝啓 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), その他部局等, 研究員 (60510774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 芳直 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), その他部局等, その他 (00250340)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / 糖タンパク質 / 糖ペプチド / クロマトグラフィー / プロテオミクス / グライコミクス |
Research Abstract |
生体を構成する糖タンパク質の多くは小胞体・ゴルジ体で糖鎖修飾され、主に細胞膜に局在したり、分泌されたりすることが分かっている。一方、ミトコンドリアタンパク質は上記の小胞体・ゴルジ体を介さない遊離リボソーム→ミトコンドリアという生合成経路が一般的に提唱されており、糖タンパク質は存在しないと考えられていた。しかし、糖鎖修飾機構を介さないミトコンドリアにおいても糖タンパク質の存在を裏付ける報告がこれまでに散発的にされている。そこで本申請ではグライコプロテオミクス手法による新規ミトコンドリア糖タンパク質の糖鎖構造および糖鎖修飾機構の解明を目的としている。 高純度ミトコンドリアタンパク質精製のため、ミトコンドリア以外のオルガネラを含まない精製方法にPercollを用いた精製を検討し、高純度ミトコンドリアタンパク質の安定的精製を行った。 次いで精製ミトコンドリアタンパク質から糖ペプチドを効率的に再精製するため親水性クロマトグラフィーを用いた精製方法の確立を検討した。N-結合型糖タンパク質ラクトフェリンを用いた検討によって糖ペプチドのみが高純度に精製されることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、細胞内小器官における糖タンパク質の存在を明らかにし、その細胞内での生合成メカニズムを解明し、生理的な役割を明らかにすることである。本年度は細胞内小器官ミトコンドリアの高純度精製について検討し、他のオルガネラを含まない高純度精製の安定的精製を確立した。糖タンパク質のについては、糖ペプチド解析が進行中であり、計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はN-結合型糖ペプチドの構造解析法を確立し、ミトコンドリア糖タンパク質へと適用していく。さらに、N-結合型糖タンパク質のみならず、O-結合型糖タンパク質の探索のため、抗体を用いたウェスタンブロット検出系の確立及び、抗体アフィニティクロマトグラフィーの精製を検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消耗品等が安価で入手することができたため使用経費を抑えることができた。 また、計測機器のメンテナンス費用等も計上していたが当該年度に使用する必要がなかったため次年度使用額とした。 本年度の消耗品費及び測定器分析費用として使用する予定。 また、計測機器メンテナンスの必要時に使用する予定。
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Research Products
(2 results)