2014 Fiscal Year Annual Research Report
セレクタ論理を利用し部分積項数を半減する差積演算回路設計とその画像処理応用
Project/Area Number |
25540021
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
戸川 望 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30298161)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セレクタ演算 / 差積演算 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度には,平成25年度の基礎的考察を受け,本研究課題の応用研究にあたる【ステップ3】を実施した.ビット数やパラメータが異なる各種の回路設計を行い以下のように研究を遂行した:
【ステップ3】超解像処理,中でも位相差を利用した複数画像の重ね合わせによる超解像処理では,本質的に2つの画素値の加重和 f = w1・f1 + w2・f2 を基本演算とする.ここにf1, f2は2枚の画像の画素値であり,w1, w2 は各画素の重みである.ここで,重みw1 + w2 = 1なる関係があるため,f = w1・f1 + w2・f2 = (1 - w2)・f1 + w2・f2 と記述することができ,ちょうど第1項目に差積演算が出現する.ここに【ステップ1】で構築した効率の良い差積演算回路を利用できる.【ステップ2】で構築した最終加算のアイディアを同様に利用した.上記したアイディアによって超解像処理回路全体を構築するものとする.続いて各種の補間処理に注目した.その一つとしてキュービックスプライン補間処理は,位置-1, 0, 1, 2の4個の既知nビット信号値から算出される係数a, b, c, dを用いて,位置 0≦x≦1 の未知信号値 f(x) を補間する演算で,高精度画像処理に頻出する処理である.このf(x)の中にも差積演算が頻出しており,同様に上記したアイディアによってキュービックスプライン補間回路全体を構築した.全体として遅延あるいは電力を35%程度削減することに成功した.
以上,平成25年度~平成26年度の研究全体を通し,【ステップ1】~【ステップ3】を実行することができ,概ね目標通りの研究を達成することができた.
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Research Products
(6 results)