2013 Fiscal Year Research-status Report
ソフトウェア無線・音響統合プラットフォームの開発と動画像配信実験
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25540035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
甲藤 二郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70318765)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ソフトウェア無線 / ソフトウェア音響 / マルチメディア伝送 |
Research Abstract |
提案書に記載した目的に沿って、ソフトウェア無線プラットフォームとソフトウェア音響プラットフォームの作成ならびに評価実験を行った。 ソフトウェア無線に関しては、GNU Radioを使用し、主に視覚的なプログラミング環境として提供されている GNU Radio Companion を活用し、送信電力、変調方式、誤り訂正方式などを変化させながら、送受信コンピュータ間の静止画像、音楽、動画像の無線配信実験を行った。現実的な課題として、周波数オフセット、外部同期、パケット廃棄時の再送制御などの問題に取り込み、ソフトウェア無線に関する知見を深めた。また、マルチメディア情報の伝送は、現状、市販の無線方式(3G/LTE、無線LANなど)の品質レベルには到達していないが、その一方で、受信品質を上げるノウハウを蓄積した。 ソフトウェア音響に関しては、MATLABと市販のスピーカとマイクを活用し、音声信号の搬送周波数、送信音圧、変調方式、誤り訂正方式などを変化させながら、送受信コンピュータ間のデータ転送のビットエラー特性の計測を行った。当初想定していた以上に距離の影響が大きく、送信レートを上げるためには送受信端末間の距離を数十cmに留めなければならないこと、ソフトウェア無線と同様に、送受信端末間の周波数合わせが重要になること、などを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ソフトウェア無線、ソフトウェア音響共に、周波数オフセットや端末間距離の影響が、当初の想定以上だったために、新たに対策を検討する必要が生じた。ただし、外部同期環境の整備や距離を変数とした計測実験により、今後に向けた対策は見通しをつけた。
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Strategy for Future Research Activity |
ソフトウェア無線、ソフトウェア音響共に、初年度は物理層レベルの検討が主体であったが、二年目はアプリケーション的な観点からの検討を完成させる。通信レートは当初想定していた数値は得られない可能性が高いが、その分、アプリケーション側で適応的に品質制御(レート制御、誤り制御など)を行い、課題の解決に努める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品購入価格が当初の予定よりも安く済んだため。 物品費の補填に使用する。
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