2015 Fiscal Year Research-status Report
「寝かせ」が文章推敲に及ぼす効果の眼球運動による測定
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25540060
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
椿本 弥生 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (40508397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 健伸 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (20197875)
飯田 龍 国立研究開発法人情報通信研究機構, ユニバーサルコミュニケーション研究所情報分析研究室, 主任研究員 (40464276)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 因子分析 / 予備実験 / 推敲行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の実績は以下の2点である。 1.予備実験を終了し,その結果をふまえた本実験の素材や計画が完成した 本研究では,寝かせの時間や質が異なる2群を設定し,各群において寝かせ前後の推敲における視線データと推敲ログを取得する。各群は,(1)寝かせ中は通常どおりの学習・生活を行う,(2)寝か せ中は実験的に設定された意識化課題を行う。つまり,(1)は推敲についての無意識的認知過程が働きやすく,(2)は強制的な意識化によって無意識的過程が働きにくい,という設定である。今年度は,大学生13名に対して予備実験を行った。被験者は,寝かせを意識化させる群とそうでない群の2群にランダムに振りわけられた。その結果,質問紙の内容や作業の節目でのインストラクションにいくつかの修正点を確認することができた。結果をふまえて,質問紙の内容や,インストラクションの順序等を修正し,本実験の準備を行った。今年度前半からは,本実験を実施する。実験に際しては,視線解析装置の台数を十分に揃えることは難しい。したがって,被験者1名に対して1回の実験を長期間繰りかえし,データを徐々に蓄積する必要がある。 2.推敲行動に関する質問紙から,5つの因子を抽出した 別途取得済みであった推敲行動に関する質問紙に対して,探索的因子分析を行った。その結果,5つの因子を抽出した。今後は確認的因子分析を行い,因子の信頼性を確認する。また,共分散構造分析を行い,推敲行動の因果モデルを探索する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験は,予備実験が終了し,本実験を開始できる状況である。質問紙分析は,最初の探索的因子分析がほぼ成功裏に終了したので,確認的因子分析や共分散構造分析など,その後の連続的な分析にスムーズに移行できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本実験については,夏から秋にかけて終了させ,最終的な分析に入る。 質問紙の分析については,夏までには完成させ,研究会等での発表準備を行う。
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Causes of Carryover |
予備実験を中断し,本実験の準備作業を行ったため,その間の被験者謝金が生じず,そのぶんを次年度に繰り越すことになった。次年度は,本実験を実施する際の謝金として,繰越分を使用する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本実験を実施する際の謝金として利用する。
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Research Products
(2 results)