2013 Fiscal Year Research-status Report
触感を認識可能な指先型力触覚ハイブリッドセンサシステムを搭載したロボットの開発
Project/Area Number |
25540067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川村 拓也 岐阜大学, 工学部, 准教授 (50313911)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 接触センシング処理 / 触感覚認識 / 触覚センサ |
Research Abstract |
本研究の目的は,人の指先と同じように触感を認識可能な指先型力触覚ハイブリッドセンサシステムを搭載したロボットハンドを製作して,物体の性状に応じた把持制御が可能なロボットを開発することである.平成25年度の研究実施計画は,数μmの微小量で開閉駆動制御が可能なロボットハンドを設計・開発することと,力触覚ハイブリッドセンサシステムによる物体の滑り検知や柔らかさ判別の手法を確立することである.そこで本研究では,まず,物体の滑りやすさや硬さなどを認識できる力触覚ハイブリッドセンサシステムを搭載した二ツ爪ロボットハンドを製作した.本センサシステムは,カーボンマイクロコイル(CMC)をシリコーン樹脂に分散させたCMC触覚センサと力覚センサを組み合わせたものである.市販のロボットハンドの両爪の内側に圧電アクチュエータを設け,その伸長により初期把持力が0.5~5Nのとき把持力を0.2~0.5N以下の範囲で追加可能とした.実験により製作したロボットハンドの性能を評価し,CMCセンサ出力の差分値をとることにより把持物体の滑り検出可能であることがわかった.つぎに,力触覚ハイブリッドセンサシステムを用いて,ウレタンの硬さを判別する手法を開発することを目指して,数μmで微小駆動可能なセンサ評価装置を用いてCMCセンサ素子を試料に押しつける実験を行った.実験では,センサを50~70gf押しつけたときのセンサ出力の変動量を積算することにより,人肌の柔らかさのウレタンの硬さを判別することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は,市販のロボットハンドと圧電アクチュエータを組み合わせて,数μmの微小量で開閉駆動制御が可能なロボットハンドを開発した.また,力触覚ハイブリッドセンサシステムによる物体の滑り検知や柔らかさ判別の手法を確立した.このように,平成25年度の研究実施計画をほぼ達成できたと考えられるため.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に開発した高精度なロボットハンドをロボットアームに搭載し,そのロボットに作業をさせる.ロボットの作業では,視覚・力触覚などのセンサ情報に基づいて物体の性状を把握し,それに応じた把持制御が可能なロボットシステムを開発することを目指す.また,新たなロボットハンドの試作も試みる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究では,すでに所有していた市販の二つ爪ロボットハンドを利用して,当初予定の額より少ない額で研究を進めることができたため. 三つ爪ロボットハンドを新たに試作することなどに使用する.
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Research Products
(4 results)