2015 Fiscal Year Annual Research Report
声帯振動の3次元計測と音声ダイナミクス・プロファイリング
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25540074
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
榊原 健一 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 准教授 (80396168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 功 立命館大学, 理工学部, 教授 (00261389)
今川 博 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (30422281) [Withdrawn]
山内 彰人 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 耳鼻咽喉科医師 (90612507)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 音声生成 / 声帯振動 / 音声プロファイル |
Outline of Annual Research Achievements |
健常者の音声についての基本的な発声課題に関するダイナミクスのプロファイリングとして、強さ、高さを変えた発声課題に関し、様々な発声様式で発声された音声、EGG (電気式声門図) 、および、発声中の声帯振動に関して、Oq、Sqなど声帯振動様式に関連するパラメータの変化を分析しパラメータと発声課題の変数との関係を分析した。また、病的音声についても、声帯振動の基本パラメータの健常者との差について分析、考察をおこなった。発声様式の重要な軸である、tenseとlaxの軸においては、EGG-Oqよりも、高速度デジタル撮像におけるマルチラインでの声門幅図を用いたOqの平均化したものが最も特徴量として用いることが有用であり、定常発声においては、様々な定義でのOqは、声のFoや、大きさとの相関がないという従来研究の結果が支持された。声帯前後の振動の位相差は、浮腫性では前方が先行し、萎縮性では後方が先行し、声帯の物性のプロファイリングには有用な指標であることが明らかになった。 声帯振動の3次元撮像ではステレオ側視鏡を用い、in vivoで声帯振動の高速度ステレオ撮像をおこない、SAD法によるステレオマッチングを実施し、発声中の声帯縁の上下の変動の解析をおこなった。地声発声で8--10 mmの変動が、326 Hzの男性の比較的高い声では2--4 mm程度の変動が計測された。これらの結果は、従来の吹鳴実験によるin vitroの実験結果とほぼ一致した。
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Research Products
(4 results)