2013 Fiscal Year Research-status Report
プライバシー保護バイオインフォマティクス基盤技術の開発と応用
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25540131
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浜田 道昭 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任准教授 (00596538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 佳奈 独立行政法人産業技術総合研究所, ゲノム情報研究センター, 研究員 (60367050)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プライバシー保護 / データベース検索 / 配列検索 |
Research Abstract |
準同型暗号を用いた化合物データベースに対する秘密検索アルゴリズムの開発、および、実装を行った。また、マルチパーティー計算等の既存の手法との評価を行い、機密性を担保したまま高速に検索が実現できることを確かめた。論文は現在投稿中である。ここで開発した手法は、特徴ベクトルベースの秘匿検索技術に応用が可能であるため、応用先についての検討も行った。 「バイオインフォマティクスにおけるプライバシー保護データマイニング」という文章を執筆した。この中では、バイオインフォマティクスのPPDM研究に対して寄与しそうな論文のサーベイを包括的に行った。この中で、Privacy preserving string comparisons based on Levenshtein distanceの論文に特に注目して、この論文で用いられている方法を発展させて、プライバシー保護ホモロジー検索技術の理論を現在構築中である。 アラインメントツールLAST(http://last.cbrc.jp/)に、秘匿計算機能を持たせるための様々な検討を行った。化合物データベースの秘匿計算を用いた探索と同様に、可能な限り準同型暗号ベースでの秘匿計算が行えることを目指してアルゴリズムの開発を行っている。また、LASTの実装を入念に調査をし、LASTの中に秘匿計算を用いた方法を実装するための問題になりそうな部分に関する洗い出しを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特徴ベクトルを用いた秘匿検索技術の開発に関しては、その基本となる化合物データベースの秘匿検索技術を確立している。 プライバシー保護配列解析技術の開発に関しても、利用するアルゴリズムの設計を現在行っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者は2014年4月1日より、早稲田大学に本務先が変更になったが、週に2度程度産総研に来所し、共同研究者との連携を図る予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は、研究者自身による調査やプロトタイプの作成を行ったため費用がかからなかった。次年度以降に、開発が本格化する時に備えて費用を蓄えておいたため。 開発案件で仕様が固まる部分に関しては、学生アルバイトや外注を用いて効率的に行う。その際の費用として計上する予定。
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