2015 Fiscal Year Annual Research Report
航空写真観測と数値モデルによるクラゲ集群密度と湾規模の現存量推定手法の開発
Project/Area Number |
25550014
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
郭 新宇 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (10322273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 直紀 佐賀大学, 低平地沿岸海域研究センター, 助教 (10403859)
吉江 直樹 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 講師 (50374640)
武岡 英隆 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (90116947)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ミズクラゲ / 集群 / 空間分布 / 時間変化 / 現存量 |
Outline of Annual Research Achievements |
現場データを蓄積するために、引き続き宇和海で現地観測を行った。法華津湾では、9月2日と3日に計量魚探による湾全域のスキャンを行い,ミズクラゲの分布を調査した。9月3日に実施した観測で得られた,平均SVの各水深における水平分布図と鉛直断面図より、湾内にミズクラゲが存在しなかったことが分かった。実際に,海面の目視や水中カメラによる海面下の観測も行ったがミズクラゲの存在は全く確認されなかった。CTD観測の結果から水深2m以深は水温・塩分・密度ともに平年と比べ極端な差はなかったことから,法華津湾内のクラゲが観測期間前後だけの短期的な水質条件(水温・塩分等)の変化に影響されて一時的に存在していなかったとは考えにくい。 宇和海では,冬季(2月~4月)の日平均水温15℃以下日数が少ないと,その年のミズクラゲ出現頻度が増加するという傾向があることが知られている(武岡ほか,未投稿)。そこで,法華津湾の南約10kmの遊子沖に設置している水温計データを用いて,冬季の日平均水温が15℃以下の日数を数えた結果,2015年は2013年と2014年に比べ水温15℃以下日数が多いことが分かった。冬季水温が低くなると,ポリプの分裂数や越冬個体が減少するため,2015年は法華津湾周辺の宇和海で年間を通してミズクラゲ現存量が少なかったと考えられる。 法華津湾内にミズクラゲがほとんど存在しなかったため,9月4日からは三瓶湾で観測を行うこととなった。三瓶湾では,計量魚探と水中ビデオカメラを用いた同時観測を行い,音響データ(平均SV)をクラゲ個体数密度に変換する手法の検証を行った。その結果2015年も2013年と2014年と同じく有意な正の相関となり,本手法の有効性が確認された。相関係数は2013年、2014年よりも大きい値となった。 数値モデルの研究は継続的に行ったが、集群形成のメカニズムを解明するまでには至らなかった。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Observation of Moon Jellyfish Spatial Distribution Using a Scientific Echo Sounder and Underwater Camera2016
Author(s)
Mano, T., Guo, X., Fujii, N., Yoshie, N., and Takeoka, H.
Organizer
2016 Ocean Science Meeting
Place of Presentation
New Orleans, USA
Year and Date
2016-02-23 – 2016-02-23
Int'l Joint Research
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