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2013 Fiscal Year Research-status Report

南極内陸域への水蒸気輸送メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 25550022
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

栗田 直幸  名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (60371738)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平沢 尚彦  国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (10270422)
藤吉 康志  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (40142749)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords南極観測 / 水蒸気同位体 / 砕氷艦しらせ
Research Abstract

自動で水蒸気同位体を計測するシステムの構築を行った後に、そのシステムを砕氷艦「しらせ」に搭載し、南極海、および昭和基地周辺域にて、約3ヶ月間観測を行った。
【自動分析システム開発】米国ロスガトス社製の水蒸気同位体分析計を標準水蒸気発生装置を組み合わせて用い、1時間毎に自動で同位体既知の水蒸気(標準湿潤空気)を発生させて、装置の検定を行うシステムを構築した。また、計測データの品質管理を行う検定プログラムを開発し、観測したデータを毎日検定してその結果を自動でメール転送するシステムの開発も行った。
【室内実験】標準水蒸気発生装置を使って、500ppmから10000ppmまで濃度を変えて標準湿潤空気を発生させ、装置の濃度依存性を確認するとともに、検出限界濃度の特定を行った。
【南極観測】2013年11月に開発した水蒸気同位体計測システムを砕氷艦「しらせ」に搭載し、豪州パフリーマントル出航後から自動観測を開始し、豪州から昭和基地に至る航海上、および昭和基地周辺域(2013年12月中旬~2014年2月上旬)にて水蒸気同位体データを1秒間隔で観測を行った。また、同観測期間中に観測した降水・降雪をイベント毎に採取してその同位体比分析を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

平成25年度は、自動で水蒸気同位体計測を行える計測システムの開発を行うとともに、その装置を砕氷艦「しらせ」に搭載して、第55次南極地域観測隊(夏隊)の観測期間中、連続で水蒸気同位体データを収集することを目的としており、今回、計画通りの観測を行うことが出来た。さらに、本申請書には含んでいなかったが、昭和基地にて、地吹雪の影響を受けにくい降雪採取法の検討を行うと同時に、降雪イベント毎に同位体分析用の試料採取を行う事ができた。降雪の同位体比は、境界層よりも上空の水蒸気同位体比を反映しており、直接観測した地表面付近の水蒸気同位体比と比較することで、より正確に南極大陸への水蒸気輸送メカニズム解明を行う事ができると期待できる。

Strategy for Future Research Activity

申請書では、今年度は内陸旅行に参加し、南極沿岸部と内陸部の2箇所で同期観測を行うことを計画していたが、南極地域観測計画が変更に伴い、今年度の内陸旅行は中止となった。今年度は、昭和基地周辺で行われる気象観測と同期して観測を行い、気象イベント毎に同位体比がどのように変化するのか明らかにすることを通じて、南極内陸部への水蒸気輸送メカニズムの解明に繋げていきたい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度に予定していた北海道大学での室内実験を東京工業大学で行うことに変更し、
かつ、室内実験を平成26年度に実施することとなった
東京工業大学への出張費、およびその室内実験で用いる消耗品の購入を行う。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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