2014 Fiscal Year Annual Research Report
安定同位体顕微鏡による吸着分布イメージングと超微粉炭吸着機構の解明
Project/Area Number |
25550049
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松井 佳彦 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00173790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 拓 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30283401)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 環境技術 / 環境材料 / 土木環境システム / 反応・分離工学 / 水資源 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,吸着剤をコロイド領域(粒径1 μm以下)に超微粒度化することによって発現する吸着容量の増加のメカニズムを,安定同位元素電子顕微鏡イメージング技術を用いて解明する.そのために,安定同位体をドープしたジェオスミン,2-メチルイソボルネオール,ポリスチレンスルホン酸などを調整し,活性炭粒子内部におけるそれらの吸着量分布を,同位体顕微鏡システムを用いて同位元素の3次元分布イメージングとして「ありのまま」に可視化・定量し,さらにShell Adsorption Modelで解析し,吸着量分布により結果の妥当性を評価することにある.2-メチルイソボルネオール(MIB)とジェオスミンを吸着質として,それらが吸着した活性炭粒子を,同位体顕微鏡システムを用いて観察した.粒子の前処理を簡素化し,計測時間を短縮することで,揮発の影響を最小化することでd / H同位体比を指標にしたクリアーな吸着量分布図が得られた.ジェオスミンは活性炭粒子外表面に主に吸着している画像が得られ,Shell Adsorption Modelの解析による予測とほぼ一致していることが分かった.MIBは活性炭内部まで吸着する場合と活性炭粒子外表面に主に吸着する場合の2パターンが観察された.さらに,同位体ドープした他の物質(ポリスチレンスルホン酸)についても,吸着実験と同位体顕微鏡システムを用いた観察を試み,吸着が活性炭粒子外表面で生じていることを示すクリアー画像が得られた.また,自然由来有機物質(NOM, natural organic matter)とMIBが同時に吸着した場合,NOMが先に吸着した場合,MIBが先に吸着した場合における活性炭におけるMIBの吸着量分布を観察した.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Isotope microscopy visualization of the adsorption profile of 2-methylisoborneol and geosmin in powdered activated carbon2014
Author(s)
Matsui, Y., Sakamoto, A., Nakao, S., Taniguchi, T., Matsushita, T., Shirasaki, N., Sakamoto, N. and Yurimoto, H.
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Journal Title
Environmental Science & Technology
Volume: 48
Pages: 10897-10903
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Where in an activated carbon particle MIB and geosmin adsorb: isotope micro-mapping2014
Author(s)
Sakamoto, A., *Matsui, Y., Nakao, S., Taniguchi, T., Shirasaki, N. and Matsushita, T.
Organizer
International Water Association World Water Congress
Place of Presentation
Lisbon, Portugal
Year and Date
2014-09-21 – 2014-09-26