2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25550085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 英志 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (90312652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下位 法弘 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (40624002)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | GIGS太陽電池 / 合金ナノ粒子 / 水溶液中合成 / 錯体均質化 / 塗布形成 / 持続可能システム |
Research Abstract |
小面積で十分な変換効率が期待できるCu(InGa)Se2(CIGS)太陽電池は、多元蒸着法若しくはセレン化法で作成されているが、均質化が難しい、量産に不向き、製膜時に必要量の数10倍以上の原料を浪費する、など気相合成法でしか合成できていない事が実用化の障害の一つとなっている。そこで本研究では、溶液中の各種金属錯体を単一化若しくは複核錯体化し三種類以上の金属錯体の還元反応速度を一致させることで、これまで誰も達成できていない、液相中での均質単結晶のCIGS合金ナノ粒子合成法を開発すること、さらに、合成したナノ粒子を用いて塗るだけでCIGS太陽電池を合成する技術を開発する技術を開発すること、を目的とし研究を進展させた。 この様な目的を達成するためには、溶液中の各種金属錯体を単一化若しくは複核錯体化することで三種類以上の金属錯体の還元反応速度を一致させ、均質単結晶のCIGS合金ナノ粒子合成法を開発することが、第一ステップとして必要不可欠である。そこで平成25年度は2種類の金属(Cu, In)を選択し、錯生成定数を用いた計算予測から各種金属錯体が均質化可能な条件を探索し、粒子合成を試みた。 その結果、錯体を均質化するための条件を計算から求め、均質化錯体の還元電位との相関を明らかにすることが出来た。この様に特定した条件を用いることにより、CuIn合金ナノ粒子及びCu2In合金ナノ粒子を合成可能であることを明らかとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本CuとInの還元電位が大幅に異なることが合金ナノ粒子を水溶液中で合成する上での最大の障害であると考えていた。この障害を、均質錯体化とその種類の制御を厳密に行うことにより、乗り越えることが既にできている。つまり、核となる部分についての開発が達成されつつあることになる。そのため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
CIGSという表記からも明らかなように、この化合物太陽電池は4つの元素から構成される。これらを均質に合金化することが必要となってくる。 まずはその一段階目としてSe化処理を行うこととなるが、そのためには、上記で合成したCuIn合金ナノ粒子を均質に塗布する技術の開発が必要となる。そこで、今後はナノ粒子を広大な表面に均質に塗布するための技術開発を進める。この研究開発には、共同研究関係にある電機メーカーにて実際に太陽電池開発を行っている方の協力を頂いて進展させる。
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Research Products
(3 results)