2015 Fiscal Year Annual Research Report
NFCによるオブジェクト指向ICタグの提案と生産システムへの応用
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25560017
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Research Institution | Hiroshima Kokusai Gakuin University |
Principal Investigator |
神垣 太持 広島国際学院大学, 情報文化学部, 教授 (80261064)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | RFID / オブジェクト指向 / NFC / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
最近の高度な生産システムではICT(情報・通信技術)化が進み、ネットワークを用いた生産の指示、各種データの収集を行う工場が増え、RFIDを用いた工程管理システムの導入も進んでいる。NFC(Near Field Communication)と呼ばれる規格統一によって新たな段階に入り、対応する機器の普及に伴い、低価格化やスマートフォンやタブレットコンピュータに内蔵されることも多くなった。このような現状を鑑み、これらの機器を使用することで、生産システムにおいても効果的にRFIDを運用するために必要なシステム管理手法をオブジェクト指向の概念を応用することで新たに提案した。 本研究では、RFIDの取り扱いについて、一歩踏み込んだ利用法の提案を行うもので、本稿で提案するオブジェクト指向RFID(OORFID)を用いたシステムでは、RFIDを従来のシステムで使われているように単なる紐付けデータ媒体として用いるのではなく、「オブジェクト」として扱っている。そして、継承やポリモーフィズムといったオブジェクト指向の概念で必須とされる機能を生かして、複雑な機能をRFIDといった少ないメモリ空間でも効率よく持たせることを可能にし、これによって、サーバに依存せずに読み込ませるRFIDの切り替えのみで様々な事案への対応が可能となった。 また、これらの実績を論文にまとめ、学会論文誌へその成果を報告した。 今後は、本来のRFIDが持っている「書き換え可」である点を積極的に生かして、IoTとの組み合わせにより、刻々と変化する状況から判断してシステム内でリアルタイムにOORFIDを書き換え、別のオブジェクトへと変化させるしくみを導入することで、さらに応用範囲を広げたいと考えている。
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Research Products
(1 results)