2014 Fiscal Year Research-status Report
アブラナ科野菜の発がん抑制成分のヒト生体内利用能を考慮した摂取目標量の設定
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25560039
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
中村 考志 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (90285247)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ダイコン / 京野菜 / MTBITC / 尿中代謝物 / がん / MTBDTC / 尿 / 生体内利用能 |
Outline of Annual Research Achievements |
25年度の研究で被験者2名で示唆されていたMTBITC生体内利用能の個人差は,被験者8名を加えた26年度の結果からも同様の傾向がみられた.また,MTBITC生体内利用能の男女差は5.6%とわずかであったため,性差はMTBITC生体内利用能に影響しないと考えられた.また同一個人であってもMTBITC生体内利用能は実験日によって大きく変動していることが明らかとなった. MTBITC摂取量を測定日ごとに異なる値としていることや,9カ月にわたり測定実験をおこなっていることから,この変動にはMTBITC摂取量とMTBITCを摂取した時期や季節により影響されていることが推測されたため,MTBITC摂取量と摂取時期のどちらがMTBITC生体内利用能の変動要因であるのか検討した.その結果,MTBITC摂取量とMTBITC生体内利用能との間に強い相関はみられなかったことから,MTBITC摂取量はMTBITC生体内利用能の変動要因ではないことが示された.一方,MTBITC生体内利用能の実験日を,日長を基準(春分・夏至・秋分・冬至)に四分類(春季・夏季・秋季・冬季)したところ,MTBITC生体内利用能は夏季に高く,秋季に低い傾向がみられ,摂取時期(季節)がMTBITC生体内利用能の変動要因のひとつである可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MTBITCの生体内利用能の測定を10名まで被験者を増やして9か月間おこない個人差と季節変動があることがわかりつつある.このため当初予想としていた実験結果を得られる目途が立ちつつあるため,研究は順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
MTBITCの生体内利用能の測定に参加する被験者をさらに増やすことと,26年度に参加した被験者のうち可能な被験者には27年度も継続的に試験をして,同様の傾向が観察されるか否かについても検討する.これにより,より確証の高いデータを作成してゆく予定である.
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Causes of Carryover |
ヒトを対象とした試験に使用する物品費の支出額が,当初予定していた額よりも少額であったために当該助成金が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該助成金の額は27年度に必要な物品費に充てる予定である.
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