2014 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病マウスに接種したがん細胞の増殖:マウスに与える食餌の効果
Project/Area Number |
25560061
|
Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
小浜 智子 武蔵野大学, 薬学研究所, 客員研究員 (00364703)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 孝 高崎健康福祉大学, 薬学部, 教授 (00326852)
河原田 律子(那須律子) 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 助教 (60383147)
大室 弘美 武蔵野大学, 薬学研究所, 教授 (00124470)
小濱 一弘 武蔵野大学, 薬学研究所, 客員教授 (30101116)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 糖尿病 / がん |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病モデルマウスにおける4T1乳がん細胞の腫瘍進展について、luciferase(Luc)発光による生体内イメージング解析を行った。また、4T1細胞にLucを安定発現させた4T1-Luc細胞(2×105)をBALB/cマウスの乳腺脂肪組織に接種し、同所性乳がんモデルマウスを作製し、担がん状態と糖尿病/担がん状態について比較検討した。 その結果、1)マウス乳癌細胞株では高血糖状態で細胞増殖が促進された。2)STZによりDM化した担がんマウスでは個体生存率が低下した(vs担がんマウス)。しかしながら、DM化した担がんマウスでは転移は促進されなかった。3)担がんマウスの脾臓では未熟骨髄細胞の割合が顕著に増加するが、それはDMの有無には関係しない(T細胞、B細胞、NK細胞の割合は大きな変化はない)。4)DM化した担がんマウスにおけるエイコサペンタエン酸(EPA)投与は対照群と比較してNK細胞活性を阻害した。 これらの結果から、糖尿病/担がん群における造腫瘍性の増大と個体生存率の減少は、高血糖状態における4T1-Luc細胞の増殖刺激に加え、宿主免疫監視機構の低下が関与することが考えられた。当該モデルにn-3 系不飽和脂肪酸を豊富に含むEPAを摂取させ、がん進展と転移動態を試験したところ、がんの増殖を抑制する可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Streptozotocin による糖尿病マウスに癌を接種したモデルマウスの作成が困難であったため、実験が遅れた。モデルマウス作成後は、糖尿病合併乳癌マウスにおけるがん転移促進の解析を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
DM化した担がんマウスにおけるエパデール投与は対照群と比較してNK細胞活性を阻害することまで明らかになったので、H27年度はこれらの結果に再現性があるか確認するための実験を行う。
|
Causes of Carryover |
Streptozotocin による糖尿病マウスに癌を接種したモデルマウスの作成が困難であったため、実験が遅れた。H26までにDM化した担がんマウスにおけるエパデール投与は対照群と比較してNK細胞活性を阻害することまで明らかになったので、H27はこれらの結果に再現性があるか確認するための実験を行う。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
DM化した担がんマウスにおけるNK細胞活性を検討するため、実験に必要な動物や実験消耗品を購入する予定である。
|