2013 Fiscal Year Research-status Report
中学校数学科における証明の学習状況を改善するための「証明学習ゲーム」の開発
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25560075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
宮崎 樹夫 信州大学, 教育学部, 教授 (10261760)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 証明 / ゲーム / 数学科 / 中学校 |
Research Abstract |
【現システムの限界の特定】現システムの特徴は以下の通りである:図的表示から記号表示への自動変換,データベースによる解答の正誤判定,誤りの類型に応じた組織的フィードバック,正解済みのフローチャート証明のレビュー表示,コンテンツの階層的編成(推論の回数/図形の位置関係/場面の質:オープン,クローズ)。また,現システム活用のための,証明導入期の学習指導手引書(http://www.schoolmath.jp/)では,授業に対応するコンテンツがデジタル版の手引書内で操作可能となっている。一方,家庭学習など授業以外での主体的な学習での利用について現システムでは全く考慮されていない。 【ゲームのストーリーを設定する】中学生にとって身近で興味のもてる場面や展開として,熊のペアがパン屋を開いておいしいパンをつくるために,小麦粉,バターなどの基本なアイテムに加え,ジャムやフルーツなどの付加的なアイテム,さらに営業権利書,焼き窯などを集めていくというものを採用することにした。 【証明学習としてのコースウェアを作成する】中学生にとって適切な証明学習となるように,内容と難易度に応じ5つのステージを設け,それぞれのステージに必要なコンテンツと取り組むべき順序をデザインした。このデザインに基づき,既に作成済みのコンテンツを改善し,必要なコンテンツを新たに作成した。コンテンツの総数は22である。 【コンテンツの解答をレベルに応じ得点化する】各コンテンツの難易度等に応じ,獲得できるアイテムとポイント数を定めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究実施計画では次の内容が予定されていた。 ■ゲームのストーリーを設定する■ 市場にあるゲームにおけるストーリー展開について情報を収集する|中学生にとって身近で興味のもてる場面や展開を設定する。 ■証明学習としてのコースウェアを作成する■ 中学生にとって適切な証明学習となるように,ストーリーに4つのステージを設ける。|それぞれのステージに必要なコンテンツのデザインを考案する。|デザインに基づき,既に作成済みのコンテンツに加え,新作のコンテンツを作成する。 ■コンテンツの解答をレベルに応じ得点化する■ 各コンテンツでの学習問題に応じ解答レベルを定める。|解答レベルに応じ,獲得できるアイテムとポイント数を定める。 上記の内容が全て達成されたため,概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の研究実施計画にあるように,次のことを実施する。 ・証明学習ゲームver.1を作成する。 ・中学生の試用によりゲームを検証し,改善点を特定する ・試用により特定された改善点について対策を考案する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画より安価で研究遂行ができたため,次年度使用額が生じた。 26年度請求額は当初の計画通り執行し,25年度未使用額はコンテンツ改良のための経費にあてる。
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