2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25560082
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
栗焼 久夫 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 准教授 (50178109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 祐助 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 助教 (80585927)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 科学教育 / 教育工学 / センサ工学 / 味覚 / 味覚センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,日常生活に根付いた「食生活・食文化」に起因する味覚をターゲットとし,理科離れを防ぐための教育用味覚センサキットの開発を目的としている.具体的には,①味物質に応答するセンサ受容膜の作製,②短時間で簡便なセンサ電極作製方法の確立,③測定系の確立,④理科教室用テキストの作成および理科教室の実施の4項目を実施する. 本年度は,平成25年度に開発を進めた上記項目①~③の発展として,塩味と酸味に対してそれぞれ選択性を有する塩味センサおよび酸味センサの開発をおこなった.具体的には,センサの受容部の脂質膜組成比を検討することで選択性の向上に成功した.また,理科教室で生徒自身が失敗すること無く簡単に作製できるような作製方法の改善を行った.平成25年度に開発した教育用味覚センサは,脂質膜を固定するための瞬間接着剤を使用していたが,生徒のいたずらや接着剤の液漏れなどで指同士を接着して取れなくなる等の事故を防ぐため,接着剤ではなくプラスチックキャップによる固定方法に変更した.また,塩化ビニル中空棒に内部液をスポイトで入れる作業があるが,気泡が入りセンサの作製に失敗する例が多いため,透明度の高いプラスチック製の中空棒に変更した.その結果,センサの作製における歩留まり率を向上することに成功した. また,項目④として,理科教室用テキストを作成し,中学生,高校生,大学生を対象とした理科教室を3回実施した.参加者からのアンケートから,教育用味覚センサを用いた理科教室の有用性を確認することができた.
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Remarks |
本課題の一環として,開発した教育用味覚センサを用いた理科教室を下記のように3回、実施した. 2014年7月29日 兵庫県立姫路工業高校における出前講義, 2014年8月12日 九州大学大学院システム情報科学研究院が主催する中学生の科学実験教室2014, 2014年12月13日 佐賀県が主催する「高校生・大学生」のためのサイエンスセミナー2014.
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Research Products
(7 results)