2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25560130
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
西脇 宏 島根大学, 外国語教育センター, 教授 (00144684)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 北尾次郎 / 学際的総合研究 |
Research Abstract |
1.気象学,数学分野の研究協力者が松江を訪れ,島根県立図書館所蔵の北尾次郎資料のうち,自然科学関係資料の実地調査を行った。気象学分野の研究協力者は,主に動力学の講義ノートを中心に,数学分野の研究協力者は,主に手帳類を中心に調査を行った。 2.個人的な人脈や関係学会に問い合わせを行うなどして,法学史,医学史,農学史分野で本プロジェクトに協力可能な研究者を鋭意探索した。農学史分野の学会からは,北尾次郎が所属していた東京大学農林物理学気象学講座の後継講座に問い合わせを行う旨の返答があったが,その後,連絡が途絶えたままとなっている。 3.気象学,数学,建築学関係の北尾次郎の業績について,それぞれの分野の研究協力者と,個別に意見交換するとともに,確定したプロジェクト全体の予算規模を踏まえ,研究計画全体の見直し,再構築について話し合った。 4.公刊された論文及び上記1.の実施調査の結果を踏まえ,数学分野の研究協力者と再度意見交換を行った。その結果,北尾次郎には当時世界最先端の数学上の業績はなく,南方熊楠が言うところの北尾次郎の「数学上の発明」とは,おそらく熊楠の誤解である蓋然性が極めて高く,そのような「発明」は存在しないことを確認した。 5.本プロジェクトのホームページ立ち上げのための準備作業として,『森の妖精』II3巻の第2章,第3章の翻刻を行い,第3章に含まれる「伯爵夫人のメルヘン」の翻訳草稿を作成した。また,孫の故北尾次郎氏が1994年に研究代表者に託された原稿「大パパ北尾次郎のこと」のドイツ語翻訳文の推敲も行った。しかしながら,研究協力者の一人から,研究成果をネット上で公開することに強い懸念が示されたため,ホームページの立ち上げは断念せざるをえなくなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1.代表者の所属大学で機構化に伴う教員組織の改編があり,外国語教育センター長としてその対応に追われたため,予定していたエフォートの確保が困難であった。 2.法学史,医学史,農学史分野で研究協力者を獲得することができなかった。 3.ホームページでプロジェクトの研究成果を公表することに対して,研究協力者の一人から否定的意見が出たこともあり,本プロジェクトのホームページを立ち上げることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
主に以下の理由により,研究計画を変更する必要が生じた。①交付額が当初計画通りでなかったこと。②法学史,医学史,農学史分野での研究協力者の確保が難しいこと。③プロジェクトのホームページ立ち上げに関して,研究協力者から慎重にすべきとの意見が出たこと。 研究代表者は教育専念教員組織に所属し,その長を兼任しているが,組織の改編もあり,業務多端のため,出張もままならず,当初予定のエフォートの確保が困難である。このことも研究遂行上の障害となっている。 現在,次のような対応策を検討している。①次年度繰越を活用して,平成26年度研究計画の使用額を確保した。②引き続き研究協力者の確保に努めるものの,プロジェクトの規模をある程度縮小せざるを得ない。③研究成果は,ホームページではなく,図書で公刊する。④教育・管理運営業務の間隙を縫って集中的に研究に取り組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
【現在までの達成度】理由欄に記載の通り。 【今後の研究の推進方策 等】に記載の通り。
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