2013 Fiscal Year Research-status Report
還元環境に応答して可逆的に二次構造を変化させる人工ペプチドの創製
| Project/Area Number |
25560226
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
| Research Institution | Nagasaki University |
|---|
Principal Investigator |
大庭 誠 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (20396716)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| Keywords | 機能性ペプチド / 非天然型アミノ酸 / 刺激応答性材料 |
|---|
| Research Abstract |
還元環境に応答して構造を変化させる非天然型アミノ酸の合成ならびに、L-ロイシンシークエンス中にその非天然型アミノ酸を導入したヘテロペプチドの合成を行った。また、合成した非天然型アミノ酸が還元環境に応答して溶液中で構造を変化させるかについても精査した。
非天然型アミノ酸の合成：種々の反応ルートについて、新規非天然型アミノ酸の合成を検討した。その結果、全４工程にて目的とする非天然型アミノ酸を良好な収率で合成することができた。
非天然型アミノ酸の構造変化：溶液中での構造変化を様々な溶媒中で精査した。1H-NMRスペクトルにより経時的に追跡したところ、温和な還元環境条件下、時間とともに徐々に構造が変化していることを明らかにした。またその構造変化が可逆的であることも確認できた。
非天然型アミノ酸含有ヘテロペプチドの合成：合成した非天然型アミノ酸および、そのコントロールとなる２種類の非天然型アミノ酸を含有する計３種類のへテロペプチドの合成を行った。結晶状態ならびに溶液状態での構造解析を容易にするために、すでに研究実績のある、天然のα-アミノ酸であるL-ロイシンからなるペプチドシークエンス中に導入した。３種類のトリペプチドを良好な収率で合成することができた。今後はさらなるペプチド鎖の伸長を行うとともに、ペプチド中でもアミノ酸の構造が変化するか、またそれに伴いペプチド二次構造が変化するかを明らかにしていく予定である。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では、平成２５年度には非天然型のアミノ酸を達成し、ペプチドの合成をある程度行うこととしていた。実際に非天然型のアミノ酸の合成ルートは確立しており、ペプチド合成にも取りかかっている。以上のことから、研究はおおむね順調に進展していると考えている。
|
| Strategy for Future Research Activity |
現在、短鎖ペプチドの合成まで達成しているが、今後はさらなる鎖長の長いペプチドの合成を行う。合成し次第、アミノ酸レベルでは確認できている環境応答性を、ペプチドレベルで確認する。
|
Research Products
(1 results)
