2014 Fiscal Year Research-status Report
睡眠時無呼吸状態症候群に対する非接触型寝返り誘導装置の開発
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25560239
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
佐藤 和也 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30284607)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ロボットアーム / 適応制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度に引き続き,睡眠時無呼吸症候群の発生を予防する装置の開発を行った.ロボットアームの関節部にDCモータを用い,具体的なアームの作成を行った.具体的な寝室を想定してロボットアームの長さなどを検討し,プロトタイプ的な装置の設計・作成を行った.特にアームの長さが簡単に変えられる形態の装置を作成することで,各ユーザにおいてロボットアームを置く場所が多少異なり,ロボットアームの長さを変更する場合を想定して装置を設計した.一般にロボットアームの長さなどが変わると,制御性能が劣化し所望の性能が得られないことがあるが,目的が達成できるよう,関節部のDCアームの回転角制御にロバスト適応制御法を適用した.この結果,ロボットアームの長さが長くなった場合でも,ロボットアームの関節部の回転角制御において,慣性モーメントや重量の変更による制御性能の劣化が見られず,目的の動作が得られることを確認した.さらに現実に即した形式のロボットアームの作成を試みている.また,利用者の顔の大まかな位置を検出するためのマイコンの設定,ならびに顔認識のためのプログラミングを行い,その性能を検討した.使用しようとしたカメラとマイコンの相性など問題もあり,幾つかのカメラの選択を行った.最終的に顔認識のためのマイコンを組み込んだ睡眠時無呼吸症候群を予防するロボットアームシステムの開発を行っているが,マイコンの故障後,在庫不足のため入手が困難になるなど,研究の進捗が遅れることもあった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
装置の設計・開発を行い,適応制御法を用いた動作確認を行うなどおおむね研究の目的に応じた成果がえらえれいるが,利用者の顔認識のためのマイコンの不備などあり,多少計画から遅れている部分もある.
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Strategy for Future Research Activity |
申請年数を延長し,引き続き顔認識のためのマイコンを用いた患者の顔の位置を計測し,ロボットアームの動作の補助となるデータの入手が確実に行えるように装置の開発を行う.また論文発表などを通じて成果の発信を行う.
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Causes of Carryover |
当初は装置利用者の寝相を検出するための大掛かりな装置の購入・導入を検討していた.しかし,研究を進めるに従い,利用者が睡眠時無呼吸症候群の症状が出る場合はほとんど寝相が変わらないことがわかり,利用者の顔の位置や寝相などをそれほど厳密に計測する必要がないことがわかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記理由により,大掛かりな装置の導入は必要ないが,より確実に動作する装置を設計・作成するためのパーツの購入,ロボットアームシステムの設計において制御系の解析と設計を行うために必要なパソコンの購入,現在投稿している論文の掲載費,研究成果を発表するための旅費などに充てることを計画している.
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Research Products
(2 results)