2013 Fiscal Year Research-status Report
新しい歩行リハビリテーションを可能にするウェアラブル脳刺激法の先駆的開発研究
Project/Area Number |
25560255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 悟志 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10545867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KUGLER Mauricio 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70456713)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 経頭蓋脳刺激 / 電気刺激 / 歩行 / 脳卒中 |
Research Abstract |
脳血管障害を患う患者人口は年々増加しており、それに伴う歩行機能障害は患者の日常生活の質を著しく低下させる。頭蓋の外から電気刺激を与える経頭蓋脳刺激法は、脳活動を安全に促進する手法としてリハビリテーションへの応用に期待が高まっているが、歩行機能障害への応用は萌芽的段階である。本研究では、(1)歩行リハビリテーション中に使用可能なウェアラブル経頭蓋脳刺激装置を開発し、(2)ヒトの歩行に対して修飾効果を持つかを実験的に検討する事を目的とする。本年度は第一研究目標であるウェアラブル経頭蓋脳刺激装置の開発に取り組んだ。ウェアラブル経頭蓋脳刺激装置は大きく分けて3つのパーツから構成される。すなわち電極、刺激発生装置および刺激発生装置を制御するリモートコントローラである。電極に関しては既存の物を使用することとした。刺激発生装置は、リモートコントローラ部分から無線信号により電気刺激パラメータを受信する回路を実装した。大きさは約25立方センチメートル、重さは100グラム以下の刺激発生装置プロトタイプが完成した。これは身につけて何不自由なく歩行が可能なサイズである。リモートコントローラのハードウェア自体は汎用性を考慮し、既存のスマートフォンを用いることとした。スマートフォン上で電気刺激パラメータの設定と実施を制御できるアプリケーションの開発に取り組み、プロトタイプを作成した。安全性の面から(1)突入電流の発生を防ぐ、(2)刺激中の電圧値を常時モニターする、(3)刺激開始時及び停止時に任意の時間をかけて(例えば10秒間かけて)徐々に電流値が下がっていく、などの仕組みを実装した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目標であるウェアラブル脳刺激装置の開発に関して、概ね目標を達成したため。
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Strategy for Future Research Activity |
ウェアラブル脳刺激装置の開発を26年度の早い時期に完成させる。安全性の確認をしたうえで、ヒトの歩行時に使用が可能であるかを検討する。また運動皮質興奮性および行動指標に影響があるかを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
脳刺激装置プロトタイプを作成するための材料費が、当初予測していたよりも少なかったため。 翌年度も一部刺激装置の開発に取り組む必要があるので、装置開発のための材料費(物品費)に次年度使用額を使用する予定である。
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