2013 Fiscal Year Annual Research Report
複数刺激の同時呈示による手掌部への温冷刺激呈示法に関する研究
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25560288
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 親宗 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 准教授 (50281837)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 温覚 / 冷覚 / 仮現運動 / 電気刺激 |
Research Abstract |
盲ろう者のコミュニケーション支援のため,冷覚刺激による情報提示方法の研究を行ってきた.刺激知覚時間,刺激強度,刺激部位依存性が問題となっており,解決するため,次の二つを実施した. (1)冷覚刺激と温覚刺激を同時に呈示することによって惹起される熱覚を用いて知覚されるまでの時間の短縮と知覚の部位依存性の減少を試みた.温覚刺激として3通り,冷覚刺激として4通りの計12通りの温度条件に対して,温覚刺激と冷覚刺激を同時に提示し,惹起される温度感覚を形容詞群から選ばせた,その結果,痛覚関連の形容詞が選択されていないこと,温覚関連の形容詞の選択率が高いこと,部位依存性のなさから,39℃,20℃の組み合わせを最適と考えた.次に,ペルチェ素子を二つ並べたものを4[mm]間隔で並べ,温冷覚同時刺激による仮現運動の生成率を求めた.その結果,生成率が約70[%]となり,冷覚刺激のみを用いた場合に比べ有意に高くなった.ただ,今回は,熱覚が惹起される時間を正確に計ることができず,時間短縮の効果の有無については今後の課題となった. (2)電気刺激を用いて,冷覚・温覚の知覚される刺激の大きさの制御を試みた.用いた実験条件は次の通りである.刺激面積:6.4[mm]角のペルチェ素子の周囲や素子上に刺激電極とグランドを様々なパターンで配置.刺激電圧:閾値下の最大電圧.刺激時間:任意.刺激波形:矩形バースト波,搬送周波数:100から2000[Hz].刺激周期:10から40[ms].刺激幅:刺激周期の10から100[%].刺激部位:母指球,各指先,小指側の側面.温度条件:皮膚表面温度から-10,0,+5[℃].実験では,ペルチェ素子が設定温度になった後,刺激部位をあて,その後,電気刺激を提示し,電気刺激の提示前後で温度感覚に変化が生じたかを尋ねた.その結果,温覚が強調された場合があったものの,再現率が悪いため,今後の更なる研究が必要となった.
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