2015 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋の収縮時と弛緩時における超音波画像輝度からサルコペニアの発生要因を推定する
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25560373
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Research Institution | Fukuyama City University |
Principal Investigator |
宮本 賢作 福山市立大学, 都市経営学部, 准教授 (70304582)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | サルコペニア / 超音波 / 輝度 / 筋収縮 / 筋硬度 / エラストグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度・平成26年度の2カ年実施してきた大学生男女86名の超音波画像の輝度解析を実施し、筋出力状況に違いによる輝度平均値の変化および筋エラストグラフィー値との関連について分析を行った。筋輝度平均値は筋線維の走行と平行に撮像した面を縦断面、筋線維の走行に直交して撮像した面を横断面とした。縦断面の男においてのみ、筋出力の増大に伴い輝度平均値が有意に低下していた。また縦断面および横断面とも、更には全ての筋出力発揮状況下において、輝度平均値は女が男より有意に高値を示していた。また筋出力発揮状況ごとの輝度平均値と筋エラストグラフィー値(縦軸)の関係についてみたところ、女の25%MVCにおける横断面輝度平均値と筋エラストグラフィー値の間に負の相関がみられた。しかしそれ以外の状況下において輝度平均値を筋エラストグラフィー値との間には関連がみられなかった。以上のことから、筋出力の増大に伴い、輝度平均値は低下する傾向がみられるものの有意な変化は殆どみられなかったが、縦断面と横断面を比較した場合、縦断面の方が、横断面よりも輝度平均値が低下する傾向であった。また男女差については輝度平均値は全体的に女の方が男より高く、筋収縮に伴い男の方が女よりも輝度平均値が低下する傾向であった。このことから女性の骨格筋内の脂肪浸潤や筋線維に対する筋形質の比率の高さを示す可能性があることが示唆された。今回は輝度平均値について検討したが、輝度平均値よりも筋エラストグラフィー値の方が、筋力発揮状況や最大筋力を推定する可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)