2014 Fiscal Year Research-status Report
腸管機能低下（老化）が骨格筋萎縮・肥大機構に及ぼす影響
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25560377
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| Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
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Principal Investigator |
松生 香里 東北工業大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60513570)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 腸内細菌 / 骨格筋肥大 / 骨格筋萎縮 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
運動と内部臓器の相互作用を明らかにすることは、健康増進のみならず、アスリートのパフォーマンス向上に大きく貢献する。高強度の運動やトレーニングは、付随する精神的ストレスと重なり合い、消化器系の機能障害を引き起こすことから、オーバートレーニングと腸管機能低下の関連について着目されている。コンディションを崩したアスリートは消化器系の失調状態や腸管機能低下から、十分な食事を摂取しても栄養素を消化吸収が低下し、筋へのエネルギー補給が追いつかず、パフォーマンス低下に陥るケースが少なくない。一方で、高齢者のサルコペニア（廃用性筋萎縮）が重視されていることから、高齢者のサルコペニアが単なる筋の萎縮のみにとどまらず、腸管機能の老化が原因であることに着目した。
本研究では、１）高齢者のサルコペニア（骨格筋萎縮）が腸管機能・消化器系機能低下（老化）に関与している可能性を立証する。２）ギプス固定で筋不活動状態（骨格筋萎縮誘導）の後、トレーニングによる筋肥大過程と腸管由来の骨格筋萎縮・肥大因子を明らかにする。３）さらに、腸管・消化器系を介さない栄養補給経路を作成し実験に用い、妥当性を検討する。
以上１）～３）の実験から、腸管機能・消化器系機能が骨格筋肥大、骨格筋機能と適応を制御している可能性を明らかにし、腸管機能・消化器系機能の老化がサルコペニア（骨格筋萎縮）に影響している可能性、さらに、骨格筋肥大には腸管・消化器系機能が重要であることを明らかにする。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題を実施するにあたり、東北工業大学では実験環境がないため、東北大学大学院医学系研究科の施設での実施が滞りなく進んでいたものの、平成２６年度は、ヒト対象研究「腸内環境変化とアスリートのコンディションに関する研究」に時間を費やしたため、動物モデルでの実験進行の遅れと、当初予定していた消耗品等の購入費使用を行っていないことが理由である。
平成２７年度は、東北大学医学系研究科に移籍したこと、および平成２６年度のヒト対象試験「腸内環境とアスリートのコンディションに関する研究」が一段落したことにより、動物実験のみに集中できると考えられる。また、実験環境がセットアップされた環境下において、平成２７年度には実験を全て消化し、研究論文を投稿し計画通りに進められる。
上述のように、平成２７年度は、研究・実験がセットアップされた東北大学医学系研究科に着任したことから、すぐに実験に取り組める環境でるため、実験と同時に研究成果として論文を公表できると考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成２５年度に、計画通り実験を終えており、最終年度の到達目標である論文投稿まで、本研究課題を全部終了することが可能であると考えられる。
平成２７年度は、平成２６年度でやや遅れぎみになっている、腸管維持機能のコントロール群と腸管機能抑制操作群の骨格筋の萎縮および肥大に関連因子を比較し、腸管機能の低下が骨格筋肥大を抑制する経路を明らかにするための実験を実施、現在進行中でもある予備実験を確立させた後、腸管および骨格筋組織のサンプルから骨格筋萎縮・肥大過程に影響を及ぼす腸管由来のメディエータの機能解析を中心とした実験を実施する。
本研究課題の総まとめとして、腸管機能・消化器系機能の老化がサルコペニア（骨格筋萎縮）に影響している可能性、骨格筋肥大には腸管・消化器系機能が重要であることを明らかにし、研究論文として投稿を予定している。
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| Causes of Carryover |
東北工業大学では、実験環境がないため東北大学大学院医学系研究科の施設での実施していたが、平成２６年度は、本研究に関連するヒト対象研究「腸内環境変化とアスリートのコンディションに関する研究」に時間を割かれたため、動物モデルでの実験進行の遅れと、当初予定していた消耗品などの購入費使用を行っていないことが理由である。
平成２７年度は、東北大学医学系研究科に移籍したことにより、さらに、動物実験に集中できる。現在、すでに実験環境がセットアップされた環境下において、平成２７年度には実験を全て消化すべく実験を進めている。これらのことから、平成２７年度中には、研究論文として投稿の際の校閲費を踏まえ、計画通りに進められると考えられる。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成２７年度は、まず、平成２６年度に予定していた予備実験（腸管・消化器系を介さない栄養補給経路を用いた実験系の確立と妥当性の検討）を進めるにあたっての、消耗品の購入を行い実験を進めて行く。
さらに、予備実験を実施後、当初の計画通り、腸管機能の低下が骨格筋肥大を抑制する経路を明らかにするため、腸管および骨格筋組織のサンプルから骨格筋萎縮・肥大過程に影響を及ぼす腸管由来のメディエータの機能解析を中心に実験を実施する。そのための、研究費活用および研究論文の投稿に伴う論文校閲費等の使用を計画している。
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