2013 Fiscal Year Research-status Report
高密度微小管束を有する培養細胞を用いた有糸分裂阻害剤の新規スクリーニング法の開発
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25560416
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
安藤 元紀 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (20222789)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 微小管 / パクリタキセル / 蛍光標識 / タイヨウチュウ |
Research Abstract |
本研究の目的は,有糸分裂阻害剤の一次スクリーニングシステムとして,単細胞生物の細胞質に高密度に集積する微小管束をバイオセンサーとした新しい生物検定系を開発することにある。原生生物タイヨウチュウは軸足と呼ばれる針状の仮足の中に数百本の微小管を内包し,その伸長・収縮はそのまま細胞骨格としての微小管の重合・脱重合を反映する。新規有糸分裂阻害剤の抗腫瘍活性評価は,チューブリンアッセイと呼ばれるin vitroの実験系や細胞株の分裂抑制効果で試験されるが,狂牛病によるチューブリンタンパク質入手に関する問題や副作用評価の困難性等,生物検定系として克服すべき課題が山積していた。本申請課題では,新規有糸分裂阻害剤の活性評価のための迅速・簡便・安価で定量性のあるこれまでにない生物検定系を試作開発する。 今年度は,①細胞動態計測システムの開発,②微小管安定剤の軸足微小管への影響の検討,③軸足収縮機構の検討,を目的とした。主な結果を以下に示す。 試験液潅流システムの実験条件を規定するために,測定セルの形状および細胞の基質接着性について検討した。セルの形状の細工を用意にするためスペーサーはシリコン板を使用し、流入口と流出口を楔形にすることで乱流を軽減できることが分かった。細胞接着性についてはガラスボトムのそれが高いことがわかった。蛍光パクリタキセルにより軸足内微小管の蛍光検出が可能であることがわかった。機械刺激により軸足収縮が誘発されるタイプのタイヨウチュウにおいて超微形態学的観察を行ったところ、これまでに報告のない新しい細胞運動機構であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度については,全体計画の中で予定していた結果が得られた(論文投稿準備中)。ただし,小型のタイヨウチュウにおける、機械刺激で誘発される微小管束を内包する軸足の急速な収縮現象(ビデオレート以下)については一般的な微小管脱重合速度では説明できず、新たな細胞運動機構を模索する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度については,今年度までに得られた細胞機能の解析結果を元にして,細胞動態計測システムの全体的な仕様を決定するとともに,新たな細胞運動機構を明らかにするために微小管関連タンパク質の探索を行う。さらに抗腫瘍活性が明らかとなっている微小管阻害剤について、本検定系を用いてその有用性を検証する。
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Research Products
(3 results)