2015 Fiscal Year Annual Research Report
創薬研究を指向したバクテリア2成分情報伝達系に関する動的定量解析手法の樹立
Project/Area Number |
25560417
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木下 英司 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 准教授 (80304418)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フォスタグ / 2成分伝達系 / ヒスツジンキナーゼ / レスポンスレギュレーター / 生体分子計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
バクテリアの細胞内情報伝達の手段に蛋白質のヒスチジン残基(ヒスチジンキナーゼ)とアスパラギン酸残基(レスポンスレギュレーター)のリン酸化を介した2成分システムがある。しかし,これらの残基に結合したリン酸基は化学的に不安定であるため,この系におけるリン酸化研究の手法は限られ,速度論的な解析についての報告はこれまでにほとんどない。本研究では,申請者が独自に開発・ 改良したリン酸親和性電気泳動法を,この不安定なリン酸化蛋白質を介する2成分情報伝達系の研究に応用し,リン酸基転移反応やそれらの複雑なクロストークの解明のための,さらには,ヒスチジンキナーゼ(HK)阻害剤の開発のための動的定量解析手法として発展させることを目的とした。当該年度においては,前年度の成果をもとに大腸菌由来の3種のハイブリッド型HKについて,in vitro におけるリン酸基転移反応の様式をフォスタグSDS-PAGEを用いて検証した。その結果,ArcB,EvgS,BarAのリン酸基転移反応の様式はそれぞれ,cis-trans-trans,cis-cis-cis,trans-trans-transであり,3種3様であることが判明した。さらには,HK阻害剤の開発を目的として,EnvZのHisリン酸化阻害活性を持つ植物エキスのスクリーニングを行った。その結果,ハマセンナ(Ormocarpum cochinchinese)の抽出エキスにリン酸化阻害活性が見出された。続いて,溶媒分配,逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー等を用い,その活性成分を探索したところ,新規化合物の単離に成功した。
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[Journal Article] Expression and phosphorylation state analysis of intracellular protein kinases using Multi-PK antibody and Phos-tag SDS-PAGE.2015
Author(s)
Sugiyama, Y., Katayama, S., Kameshita, I., Morisawa, K., Higuchi, T., Todaka, H., Eiji Kinoshita, Kinoshita-Kikuta, E., Koike, T., Taniguchi, T., Sakamoto, S.
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Journal Title
MethodsX
Volume: 2
Pages: 469-474
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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