2016 Fiscal Year Annual Research Report
Engaged Research in Constructing Cultural Value for balancing economic development and environmental conservation in light of religious teaching
Project/Area Number |
25580013
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木村 武史 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (00294611)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地球環境 / 宗教的教義 / 経済 / 文化価値 / ローカル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、現地の研究協力者のネットワークを通じて、様々なステークホルダーと会合を持つことにより、宗教的教義・経済的関心・環境保全への取り組みが相互にどのような関係を持っているのか、あるいは持ち得るのかを探ることを目指した。行政機関の環境部で、イスラームの環境保全の教義を人々に伝える会合を何度か持ったが、人々の意識を変えるのには成功しなかったという。ボゴール郡の行政事務所で、セメント会社ホルチムはサステイナビリティ賞を受賞しており、その環境保全活動はよく知られているということを知った。現地の研究協力者もこのことは初めて知った。後にホルチム社の工場を訪問し、その環境保全の実情を視察した。インドネシアウラマ評議会では、環境問題に宗教的な理由からも非常に関心を抱いていること、あるいは危機感を感じていることが良くわかった。だが、人々に訴えるには経済界からの経済的支援が必要であると考えていることも明らかになった。 平成27年12月19日にインドネシア、ボゴール郡、チチャダス村会議場で「Interactive Dialogue: Roadmap to Green Cicadas」と題するワークショップを開催した。地元の企業関係者、行政機関、インドネシア・ウラマ評議会の関係者、地元の研究協力者、研究代表者、そして、聴衆30名ほどが参加した。報告したのは、最初に地元の研究協力者である、Irvan Z. Awaludin氏、本研究代表者の木村、グローバル・セメント企業のHolcim CompanyからAry Wahyu setiawan氏, 飲料水会社のAqua DanoneからIllyas Sudarso氏、インドネシア・ウラマ評議会からKH.Nur Ali師、Gunung Putri役所からYudi Nurjaman氏であった。 聴衆から活発な質問が出され、関心の高さがうかがわれた。
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