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2013 Fiscal Year Research-status Report

ポピュラー音楽は進化したのか?~アイゲンミュージック法に基づく検討~

Research Project

Project/Area Number 25580050
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionRyukoku University

Principal Investigator

三浦 雅展  龍谷大学, 理工学部, 講師 (80368034)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywordsポピュラー音楽 / 時代変遷 / コード / テンションノート
Research Abstract

ポピュラー楽曲で用いられるコード進行の時代変遷を調査した.具体的には,大量のMIDI楽曲を対象とし,それらからコード進行を抽出する際に,コードルートと調号から12種類の音度を算出し,算出した音度と35種類のコードタイプからコード名を抽出した.コード名の出現順から,孤立コード,2つのコードからなるコード進行(以降,2コード進行),3つのコードからなるコード進行(以降,3コード進行)についての計3パタンを求めた.コードの種類数を算出した結果,孤立コードでは,時代が進むにつれ出現した種類数は108種類から375種類まで増加した.ここで全パタン数は12×35=420であることから,全MIDIファイルではそのうちの約89%の使用が確認された.一方,2コード進行や3コード進行の場合,全パタン数よりはるかに下回るパタン数となった.よって,コード進行は時代と共に増加していることが確認できた.また,コードの種類数を算出した結果,孤立コードでは,時代が進むにつれて7thコードの使用の増加,2コード進行では,1960年度と比較して2000年度では,和声的なシンプルな進行ではないコード進行のパタンの増加,3コード進行では,時代が進むにつれてクリシェとみられる進行が見られるコードタイプの使用が確認された.さらに7thや9thといったテンションノートを含む和音の出現頻度を調査したところ,時代が進むにつれて多くなる様子が確認された.このことから,ポピュラー音楽で用いられる和音には時代変遷が確認された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ポピュラー音楽の時代変遷を和音進行が記載されているMIDIデータから抽出し,比較を行なった.ここでは5000曲を超えるMIDIデータを使用したから,音楽クラウドともいえるデータ規模である.ここから,2和音,3和音までのコード進行を列挙し,その時代変遷を確認したことから,当初の目的はおおむね順調に達成できていると言える.ただし,アイゲンミュージック法の適用は現在検討中である.特に,和音進行に関するアイゲンミュージック法とは,例えば和音機能(トニック‐サブドミナント‐ドミナント)にまとめることや,あるいはテンションノートを考慮しない(例えばV,V7,V9などをまとめるなど)といった方法が考えられる.

Strategy for Future Research Activity

コード進行のさらなる調査として,アイゲンミュージック法による分析を進める.基礎的な段階として,コード名のグルーピング方法(機能レベル,音度レベルなど)を検討し,それによる時代変遷を見る.また,いわゆる基本的な和音(トラアドなど)以外のコードに着目することで,時代性の記述が可能となる.例えば80年代のダンスミュージックの普及による特殊なコード進行の普及などのような事情がデータのレベルで記述されるのかについて検討する.最終的には,和音進行の時代性についても検討する.次に音響信号を対象とした検討を進める.具体的には波形レベルでの時代変遷を調査するために,音響パラメタを定め,機械学習により公開年代を判定する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

予定していた原著論文への投稿ができなかったため,その分の経費としての論文投稿代および英文校閲代がかからなかった.また国際会議への発表ができなかった.
論文投稿費および英文校閲費に充当する.さらに研究成果発表のための国際会議出張や国内会議出張費に充当する.

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 Other

All Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] Automatic Estimation of Released Decades of Japanese-Anime Music from Musical Audio2014

    • Author(s)
      Mio Sakurai, Masanobu Miura
    • Organizer
      International Conference on Music Perception and Cognition
    • Place of Presentation
      Seoul, Korea
    • Year and Date
      20140804-20140808
  • [Presentation] ポピュラー音楽に用いられるコード進行の時代変遷についての一考察2014

    • Author(s)
      櫻井 美緒,桑原 浩志,三浦 雅展
    • Organizer
      日本音響学会音楽音響研究会
    • Place of Presentation
      九州大学大橋キャンパス
    • Year and Date
      20140225-20140225
  • [Remarks] 三浦研究室ホームページ

    • URL

      http://miu.i.ryukoku.ac.,jp

URL: 

Published: 2015-05-28  

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