2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25580054
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
杉山 欣也 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (90547077)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 三島由紀夫 / ブラジル / アメリカ / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究計画の最終年度に当たるため、これまでの研究内容の成果公開に力点を置いた活動を行った。 口頭発表・講演について。2015年7月11日、金沢で開催された第8回金沢大学人文学類シンポジウムにおいて「書きかえられるブラジル 三島由紀夫『アポロの杯』の問題性」を発表。同年8月13日、サンパウロ(ブラジル)で開催された国際語としての日本語に関する国際シンポジウムにおいて「三島由紀夫が見て書かなかったブラジル」を発表。同年11月15日、日本文学協会第70回大会においてラウンドテーブル「ブラジルにおける日本語文学とメディア」を企画し発表と進行を行った。これらは主にブラジルにおける三島由紀夫の動向を中心に考察したものであるが、さらに2016年3月23日、リーハイ大学(アメリカ、ペンシルベニア州)において招待講演として「三島由紀夫はアメリカをどのように描いたか」(英題:Mishima's vision of US)を行い、三島由紀夫とアメリカというテーマについて考察を深めた。併せてブラジル、アメリカ両国内の調査も行った。 論文等について。2015年11月、有元・久保田編『21世紀の三島由紀夫』(翰林書房)に「旅行記/ツーリズム」「聖セバスチャンのイメージをめぐって 「仮面の告白」と引用」の2論を掲載、主に三島由紀夫とブラジルに関する成果を発表した。同年11月、学会誌『日本近代文学』(日本近代文学会)の「展望」欄に「神島・沖縄・内灘 三島由紀夫の旅する海辺」を発表しアメリカとの関係を論じた。さらに2016年4月、金沢大学共通教育科目教科書『グローバル時代の文学』に「三島由紀夫「潮騒」とアメリカ――日本近代文学の「海外」体験を考える」を発表。さらに論文「見て書かなかったこととしての旅行記 三島由紀夫『アポロの杯』におけるリオ、サンパウロ」を執筆、これは現在、書籍化の過程にある。
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