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2013 Fiscal Year Research-status Report

南九州の古代須恵器に関する学際的研究‐その生産技術の導入と展開‐

Research Project

Project/Area Number 25580170
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

中村 直子  鹿児島大学, 埋蔵文化財調査センター, 准教授 (00227919)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鐘ヶ江 賢二  鹿児島国際大学, 公私立大学の部局等, その他 (00389595)
大西 智和  鹿児島国際大学, 国際文化学部, 教授 (70244217)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywords須恵器 / 窯跡群 / 古代 / 南日本 / 国際情報交換
Research Abstract

今年度は、南さつま市中岳山麓窯跡群の発掘調査と、南西諸島出土の古代須恵器の調査を実施した。申請時には、発掘調査をH26年度に実施する予定であったが、地権者等の了承を得られた発掘調査地点では、冬季に発掘調査をするのが適切と判断されたため、今年度に発掘調査を実施した。
中岳山麓窯跡群の発掘調査では、遺跡発見から30年以上経過した中で初めて、地中レーダー探査と発掘調査によって、窯跡遺構を1基発見する事ができた。従来の踏査による調査では、窯跡は半地下式であると予想されていたが、発掘調査で検出された窯跡は、地下式であった。また、灰原の一部とその出土遺物も確認した。これまで、中岳山麓窯跡群の遺物は、表面の踏査による採集品だけであったが、今回の発掘調査によって、窯跡に伴う当時の遺構から出土した遺物を収集することができた。
また、中岳山麓窯跡産の須恵器は、広域に流通している可能性があるとされ、特に南西諸島に分布していると指摘されていたため、種子島・徳之島・喜界島の古代遺跡出土の須恵器を調査し、化学的胎土分析のためのサンプリングを行った。ボン大学とウィーン大学の研究者によって、X線解析と蛍光X線分析、中性子放射化分析を現在、分析中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度は中岳山麓窯跡群の発掘調査を実施し、目的であった窯跡を発掘調査によって発見することができた。発掘調査は小規模だったため、窯跡全容の解明までには至っていないが、これまで半地下式の窯構造であると推定されていたものが、検出したものは地下式である事がわかった。
また、中岳山麓窯跡群の特徴と考えられている、広域に流通に関する検討のため、南西諸島に分布している古代須恵器の資料調査を実施した。この中で、型式学的特徴や胎土の肉眼観察から、中岳山麓窯跡産と考えられるものを抽出し、化学的分析を実施している段階である。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究としては、3つの課題が残っている。
一つ目は、中岳山麓窯跡群全体の規模と操業期間の把握である。これは、表面採集などの遺跡および周辺の踏査と、地中レーダー探査により実施する予定である。
二つ目は、中岳山麓窯跡群と技術的関連性が深いと考えられている、熊本県荒尾窯跡群の資料調査である。窯跡の構造や須恵器の特徴を比較する。
三つ目は、中岳山麓産須恵器胎土の化学的特性を明らかにし、それによる須恵器の製作技術の解明と、消費地から出土した中岳山麓産須恵器を特定する事である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度末の2月下旬から3月中旬に中岳山麓窯跡群の発掘調査および関連調査を実施したため、それに参加した共同研究者の清算払いによる旅費支払いが翌年度にずれ込む事になった。また、海外共同研究者が発掘調査にも参加したが、自身の研究費で旅費を負担したため、本科研費で予定していた海外招聘旅費は使用しなかった。
共同研究者の旅費支払い手続きは3月に終了している。
使用しなかった招聘旅費分の予算は、発掘調査で出土した炭化物の放射性炭素年代測定費にあてる。これは、4月中に分析業者に依頼する予定である

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 中岳山麓窯跡群に関する研究現状と課題2014

    • Author(s)
      中村直子
    • Journal Title

      Archaeology from the south

      Volume: 2 Pages: 279-287

URL: 

Published: 2015-05-28  

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