2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25590033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
唐 亮 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10257743)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ナショナリズム / 官製愛国主義 / 過激な大衆ナショナリズム / リベラルなナショナリズム / ナショナリズムの言動様式 / 対外主張の内容 / 政府対応の在り方 / 対外政策 |
Research Abstract |
2013度の研究は以下の項目を中心に、日本国内での収集と整理、中国の現地調査を実施したほか、初歩的な分析作業を行った。 1)中国のナショナリズムの多様性を官製愛国主義と大衆ナショナリズ ムに分けたうえで、さらに大衆ナショナリズムを過激なナショナリズム、リベラルなナショナリズムに分類し、それぞれの対外主張の特徴について、資料の収集・整理を行い、初歩的な分析を行った。 2)官製愛国主義、大衆ナショナリズムの生成・拡大のメカニズムに関して、中国が置かれている国内外環境とその急激な変動に着目し、調査、研究を行った。そのうち、過激なナショナリズムに関する調査は、中国の発展による自信回復の側面と社会不満のはけ口としての側面に着目した。リベラルなナショナリズムについては、改革開放時代における自由主義影響の拡大、その担い手としてのリベラルな知識人との関連性を調べた。 3)大衆ナショナリズムの言動様式に関して国益支持の世論形成や対外主張の多様化を特徴とする先進国型、過激な言動を特徴とする途上国型の二つに分けたうえで、伝統社会から近代社会への発展段階にある中国の大衆ナショナリズムは移行段階にあるという仮説を立て、資料収集を行った。 4)大衆ナショナリズムへの中国政府の対応に関して。大衆ナショナリズムに対する中国政府の対応を動員型、反応型と抑制型の三つに分けたうえで、1999年の反米デモ、2005年の反日デモ、2012年の反日デモおよび大衆ナショナリズムに絡むほかの対外摩擦事件を事例として、中国政府の対応策に関する資料、データの収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4つの問いに沿って資料収集と整理を行った
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度の成果を踏まえ、引き続き資料・データの収集整理を行い、中間分析を行う
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
理由 ほぼ計画通りに使用したが、端数の残額生じた。 使用計画 残額は消耗品に充当して使う予定
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