2015 Fiscal Year Annual Research Report
ラグジュアリーブランド構築条件の日欧企業比較による抽出と我が国の老舗企業への応用
Project/Area Number |
25590099
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
長沢 伸也 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (40164412)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 経営管理 / 地場産業 / 技術経営 / 感性価値創造 / ラグジュアリーブランド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本の地場産業・伝統産業で全国的に高い名声を得ていたり「ジャパンブランド」として世界的に高い評価を受けている企業、ならびにヨーロッパのラグジュアリーブランドを取り上げ、これらの感性価値実現のための経営学的方法論として「経験価値」と「技術経営」の理論を導入し、競争優位やブランド力の源泉である伝統と革新に結びついていることを明らかにした。さらに、衰退しつつある多くの日本の地場産業や伝統産業が復活・再生するだけでなくプレミアムブランド化する条件が、デザインなど顧客の感性に訴えるだけでなく、職人技を活かした「ものづくり」、歴史、物語、夢を打ち出す「ラグジュアリー戦略」であることを示唆した。 日本の製造業は、高い技術、高品質を実現しながらも消費者のライフスタイルの変化や市場の同質化現象で苦しんでいる。ものづくりにおける工業化の進展や企業の行き過ぎたマーケティング活動が進行する中、従来のマーケティングでは市場の細分化、対象顧客の明確化、自社のポジショニングといった競争相手を想定した戦略が推進され、他社に対して差別化、コスト面における地位の確立、限定されたセグメントにおける地位の確立などといったことが戦略上の優位性、戦略の目的とされた。しかしながら、全てをそこに捧げることのみが正解だとは思えない。研究代表者が2013年~2015年に行った 地場産業の高価格ブランド戦略の企業事例として、新潟県長岡市の朝日酒造、新潟県三条市のスノーピーク、スイス・ルロックルのゼニス、スイス・ニヨンのウブロを取り上げて分析した。各社の本社工場への実地調査およびトップへのヒアリングを基に経営戦略や成功要因などを分析し、これらの企業が”ものづくり”を礎としながらも従来とは異なる品質価値の形成とその価値により実現した高価格であることの必然性や理由をいかにマネジメントしているか、その核心に迫った。
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Research Products
(47 results)
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[Journal Article] Japan Has developed Luxury Brands2015
Author(s)
Nagasawa, Shin'ya
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Journal Title
Proceedings of 12th International Symposium on Management Engineering 2015, Graduate School of Information, Production and Systems, Waseda University
Volume: 1
Pages: 101/108
Peer Reviewed
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