2015 Fiscal Year Annual Research Report
介護職員の就労意欲の向上にむけた介護現場の条件を探る―施設特性からの影響―
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25590140
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
壬生 尚美 大妻女子大学, 人間関係学部, 准教授 (40312186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 美辰 大妻女子大学, 人間関係学部, 准教授 (30517222)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 特別養護老人ホーム / 介護職員 / 就労継続意向 / 離職意向 / 職場内サポート / やりがい感 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,これまでの調査結果を基にして,①特別養護老人ホームの介護職員の就労継続理由から職場内サポートのあり方を検討した.就労継続意識を「とてもそう思う(5点)」から「全くそう思わない(1点)」の5件法で答えてもらい,就労継続意向群「継続したい」「できれば継続したい],離職意向群「継続したくない」「できれば継続したくない」,中間群「何とも言えない」に分類した.また,『就労継続意向群』『離職意向群』の自由記述を階層的クラスター分析を行い,属性との関連を考察した. その結果,『就労継続意向群』は6割を占め,年齢と勤務年数で有意差が見られた. 『就労継続意向群』は「体力継続型」「経験適職型」「充実実感型」「愛着継続型」の4クラスターに分類された.『離職意向群』は「心身消耗型」「待遇要求型」「疲労困憊型」の3クラスターに分類された.介護職員は,年齢や勤務年数等の要因により,健康面や生活への不安等を感じる.職場内サポートが「やりがい感」や「就労継続意識」を高めることから,適切にスーパーバイズを受ける仕組みや上司の技量を高める体制づくりを検討していくことを課題とした. ②本研究結果を踏まえ,労働環境の改善を含めた職場内サポートのあり方を検討していく必要性を課題とし,介護職員からインタビューを行なった.離職率の低い施設に勤務している勤務1年未満の新人と勤務3~5年以上の介護職員に,仕事のやりがい感・満足感、仕事を継続する上でこれまでに辛かったことなどを聞き取った.その結果,身近に相談できる上司・同僚がいることが重要であり,職員の質を高める研修や組織・運営の在り方を検討していく必要性が示唆された. 今後も聞き取り調査を実施し,データ数を増やした上で分析を試みたい.
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Research Products
(6 results)