2013 Fiscal Year Research-status Report
ケースマネジメントとコミュニティマネジメントの連結によるソーシャルワーク論の確立
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25590141
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
白澤 政和 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (20094477)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソーシャルワーク |
Research Abstract |
地域を基盤に積極的に活動を実施している地域包括支援センター4ヶ所の担当職員を対象として、取り組んでいる実践について聴き取りを行うことにより、活動展開の詳細なプロセスと、その各段階で求められる具体的な実践内容について明らかにし、それらをまとめることにより汎用性の高い実践マニュアルの作成を目指している。そのため、地域包括支援センター4ヶ所において相談員1~2名を対象にインタビュー調査を行ったが、今後、M-GTAで分析を深めることにある。それぞれの特徴は以下の通りである。 ①F町地域包括支援センター:F町社会福祉協議会が孤独死対策としてネットワーク活動事業を32年間推進しており、高齢者だけではなく障害者も対象とした包括的な支援をF町社会福祉協議会全体で取り組んでいる。 ②O区K地域包括支援センター:区内近隣の地域包括支援センターや在宅介護事業所、医療機関に協力依頼を呼びかけ、「O高齢者見守りネットワークを作る会」を発足し、現在3つの活動を主軸として「SOSを発せられない人への支援」につなげ、孤立する可能性を減らす街づくりを目標に取り組んでいる。 ③Y市M地域包括支援センター:長い年月をかけて法人全体で様々な地域活動に取り組み、地域の行事に協力しながら構築したネットワークを活用して、地域に埋没しているケースを発見し、個別支援や地域支援につなげている。そこから、地域交流ホームの設立、孤立化防止拠点ライフサポート、介護予防、健康増進等の活動を法人全体の活動につないでいる。 ④O市A区地域包括支援センター:地域包括支援センターで個別支援、社会福祉協議会で地域支援を主として活動する中で双方の連携や協働し、地域アセスメントを行い、地域課題を分析し地域住民や行政、企業に働きかけている。また、必要に応じて個別事例を地域ケア会議で検討し、地域の課題として取り上げ検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に進展しており、M-GTAでの分析の結果として、地域包括支援センターは地域の団体や機関との信頼関係の形成をもとに、PDCAサイクルでの個別支援と地域支援を連続的に実施していることが明らかになりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
①地域包括支援センターの聴き取り調査をもう1か所追加して実施し、分析結果をまとめ、活動展開の詳細なプロセスと、その各段階で求められる具体的な実践内容について明らかにする。 ②地域包括支援センターの職員を対象に、①で明らかになったプロセスと実践内容についての実態を、実施度および重要度について郵送調査を行う。研究成果としては、地域の生活ニーズ抽出と充足の方法や過程について実施状況を把握するだけでなく、実施したことが地域の福祉力形成にどの程度有効であるかを検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度時間の都合で延期されてきた地域包括支援センターのインタビュー調査の経費が未使用額になっており、早急に調査する予定である。 インタビュー調査経費 20万円、国際学会交通費 20万円、調査票印刷代 30万円、調査票郵送料 30万円、調査分析委託費30万円、データ入力代 15万円、報告書印刷代 15万円
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Research Products
(5 results)