2013 Fiscal Year Research-status Report
大学入試における多面的・総合的な評価方法の開発 ―テストレットモデルの応用―
Project/Area Number |
25590167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
倉元 直樹 東北大学, 高等教育開発推進センター, 准教授 (60236172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 剛史 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (10334252)
西郡 大 佐賀大学, アドミッションセンター, 准教授 (30542328)
木村 拓也 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40452304)
宮本 友弘 聖徳大学, 教職研究科, 准教授 (90280552)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大学入試 / 多面的・総合的評価 / 項目反応理論 / テストレットモデル / 高大連携活動 / 入試広報 |
Research Abstract |
ユニバーサル段階の大学では入試に教育的機能が求められ,結果的に学ぶ意欲と力を測る大学入試への転換が必要とされる。本研究は,高校教育,大学入試,大学教育が総合的に改革の時期に入っていることを見越して,大学入試における多面的・総合的評価方法の開発に資する研究を行うことを目的として開始した。特に,達成度テストの議論が現実味を帯びてきたことにより,米国で活用されている心理測定の技術をわが国の大学入試に取り入れる方策が必要と考えた。将来的には項目反応理論のテストレットモデルが重要な役割を占める可能性がある。そこで,本研究では当初,初年度に米国のテストレットモデル応用の実態調査とモニター調査用の問題を作成する予定としていた。ところが,配分された研究経費ではモニター調査の費用を賄うことが難しいことから,急遽,研究の方向性を焦点化することとした。すなわち,初年度は大学における高大連携活動の実態について文献によって解析すると同時に,模擬試験データに対してテストレットモデルを用いて分析した結果の成果発表を準備することに費やした。数学の模擬試験に対して通常の二値反応の項目反応モデルを適用した場合には,モデルデータフィットが著しく劣るケースがある。ところが,テストレットモデルを適用した場合にはそれが著しく改善されるのである。平成26年度当初にその分析結果を用いて,海外で研究成果発表を行う予定としている。それと同時に,テスト実施機関であるETSにテストレットモデルの応用実績に関して,訪問調査を行って情報収集を行う予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた研究内容と若干の方向性の変更があったが,研究成果の発表予定に結びついているため,基本的にはおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は2年間の研究計画のまとめの年という位置づけである。4~5月に米国で行う予定の研究成果発表の反応と訪問調査の成果に基づき,我が国のこれからの大学入試の改善に資する基礎資料をまとめる予定である。具体的には,本研究のこれまでの調査によって得られた成果を夏から秋ごろに国内の学会で成果として発表し,それに修正を加えたうえれ研究成果報告書を作成した上で,WEBで公開する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初,初年度に予定していた海外調査を2年度目に実施することとしたため。 2014(平成26)年4~5月に米国のテスト実施期間を調査する予定である。
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Research Products
(10 results)