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2013 Fiscal Year Research-status Report

「気になる」幼児における運動調整と情動調整との;連関性の発達的変化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 25590169
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

本郷 一夫  東北大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30173652)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords気になる子 / 運動発達 / 運動調整 / 情動調整 / サッカー
Research Abstract

1.目的: 対人関係や情動統制などに問題を抱える、いわゆる「気になる」子どもの特徴として運動調整の困難さがあげられる。すなわち、基礎運動においては遅れを示さないが、身体あるいは身体と物との調整を必要とする運動に困難さを抱えることが多い。この運動調整は情動調整の問題とも関連している。そのような点から、本研究では「気になる」子どもに対する運動発達支援を通して、運動調整と情動調整の連関性の発達的変化を明らかにするとともに、情動調整の支援方法を明らかにすることを目的とした。
2.方法 (1) 期間:2013年7月~2014年3月にかけて、保育所の5歳児クラスの幼児24名に対して、運動発達支援プログラムが4回実施された。(2)手続き:ジグザグリレー(2013年7月、10月実施)、ビーズリレー(2013年11月、2014年3月実施)、シュート練習、サッカーのミニゲーム、自己評価課題を実施した。
3.結果と考察: (1)ジグザグリレーの結果、は7月と10月で変化はなかったが、ビーズリレーは、11月の平均所要時間は422.25秒、3月は401.25秒であり、改善された。(2)一方、ジグザグリレーの自己評価については、7月では「よくできた(60%)」であったが、10月では「よくできた(73.9%)」とその割合が上昇しており、運動結果と自己評価の間の関係は単純ではないことがうかがわれた。(3)「サッカー教室全体の評価」としては、「とてもたのしかった」と回答した割合をみると、7月、10月、11月、3月でそれぞれ85%、87%、62%、81%と11月にやや低かったものの、全体として評価が高かった。これは11月に新たに微細運動をみるための課題を導入したことが関係していたと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題の実施計画では、平成25年度は次のような計画であった。
すなわち、1.運動発達支援の方法については、宮城県サッカー協会が実施している保育所・幼稚園に対するサッカーの巡回指導(キッズ・プログラム)と連携して、運動発達支援を行う。運動指導自体は、宮城県サッカー協会のコーチ2名が行う予定である。2.サッカー・コーチによる運動の指導は、月に1回とし、その間は、保育所・幼稚園における遊びの指導の中で、ボールなどを取り入れた遊びを行ってもらう。3.運動指導場面の構成(独立変数)としては、(1) 基礎運動場面、(2) コーディネーション場面、(3) ボール・コントロール場面、(4) サッカーのミニ・ゲーム場面において観察をする。また、運動調整力(独立変数)および情動調整力(従属変数)の測定については、(1) 運動調整力、(2) 情動調整力、(3) 保育者へのアンケートを行う。
このうち、(3)の保護者へのアンケートは実施しなかったが、一方、子ども自身の運動評価の測定方法を開発したこと、それを応用して「有能感」の測定が出来たことは、進展であった。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度は、4歳児クラスの子どもたちへのた支援を行う。その際、1.運動調整
力、2.情動調整力、3.保育者へのアンケート結果に基づき、運動指導場面の内容や方法を変更する。運動調整力、情動調整力の測定方法については、原則として平成25年度と同様である。
平成27年度に引き続き、5歳児クラスに進級した子どもたちへの継続した支援を行う。
その際、前年度と同様に、平成26年度に実施した1.運動調整力、2.情動調整力、3.保育者へのアンケート結果に基づき、運動指導場面の内容や方法を変更する。なお、運動調整力、情動調整力の測定方法に関して、基本的な点については平成26年度と同様である。
また、平成27年度は、研究計画の最終年に当たるため、平成25年度から27年度までの3年間のデータを整理し、子どもの運動発達のプロセスと情動調整力の形成との関連性について検討するとともに、幼児期における「気になる」子どもに対する運動発達支援の方法について整理する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

2014年2月に、サッカーの巡回指導とデータの収集を予定していた。しかし、インフルエンザのため、サッカーの巡回指導及びデータ収集が2回出来なかった。
そのため、サッカーのコーチへの謝金、データ分析の謝金などの支出を予定していた助成金が使用できなかったため、次年度使用額が生じた。
平成26年度は、サッカーの巡回相談とデータの収集回数を増やすとともに、縦断的データに加えて横断的データを収集する。また、その分、巡回指導に対する謝金、データ分析の謝金などが増加すると予想され、その分に次年度使用額を充てて使用する計画を立てている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014 2013

All Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 「気になる」子どもの運動発達と有能感に関する研究22013

    • Author(s)
      本郷一夫
    • Organizer
      日本教育心理学会第55回総会
    • Place of Presentation
      法政大学市ヶ谷キャンパス
    • Year and Date
      20130817-20130819
  • [Book] <身体>に関する発達支援のユニバーサルデザイン2014

    • Author(s)
      本郷一夫
    • Total Pages
      291
    • Publisher
      金子書房

URL: 

Published: 2015-05-28  

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