2015 Fiscal Year Research-status Report
批判的評価能力と高次の心の理論および認知コストとの関連
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25590178
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
Manalo Emmanuel 京都大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30580386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝川 藍 椙山女学園大学, 人間関係学部人間関係学科, 講師 (50633492)
子安 増生 甲南大学, 文学部人間科学科, 特任教授 (70115658)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 批判的評価 / 心の理論 / 認知処理コスト |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、日本の大学生159名を対象に質問紙調査を実施し、データを収集・分析した。この調査から得られた重要な知見の一つは、提示された情報のテーマへの興味や情報提示の方法によっては、心の理論の能力が情報の批判的評価に影響を与えることである。本研究の成果は、2016年7月に横浜で開催されるInternational Congress of Psychology (ICP2016)で発表する(採択決定)。今後、一部のデータについて更に詳細に分析し、批判的評価能力と心の理論および認知コストとの関連を明らかにする。 また、ドイツのミュンスター大学のDr. Lisa Scharrerとの共同研究として、Web調査を実施するため、新たにオンライン版の課題を作成した。この新規のオンライン版の課題においては、情報の提示時間や項目提示のランダム化など、変数の統制が容易になる。オーストリアのチャールズ・スタート大学のDr. Rachel Dryerの協力を得て、このオンライン版の課題を用いてオーストラリアの大学生のデータを収集することとなった。 平成27年度は、本研究課題に関連するトピック(批判的評価と心の理論)の書籍・学術論文の執筆と発表および学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多数の技術的問題が発生したため、新規のオンライン版の課題の作成と試行に、当初の想定よりも長い時間を要した。また、オーストラリアでのデータ収集を、学生の期末試験が行われる11月と重なるのを避け、延期する必要があった。そのため、オーストラリアでのデータ収集は、平成28年度の前期中に行う予定である。 日本人の大学生を対象とした質問紙調査の結果から、調査への参加意欲の低い参加者のデータの信頼性に問題がある可能性が示唆されている。現在、回答の正確性を精査する作業を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、新規のオンライン版の課題を使用して、日本人とオーストラリア人の大学生のデータを収集することを予定している。平成28年度に質問紙調査により収集した日本人の大学生のデータの追加分析も行い、7月に横浜で開催されるICP2016においてその成果を発表する予定である。 本研究プロジェクトにより明らかになった知見を論文にまとめ、学術誌に投稿する。さらに、国内外で行われる学会において発表を行う。
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Causes of Carryover |
上述の通り、オンライン版の課題の作成・試行にあたり多くの技術的な問題が生じた。また、オーストラリアの学生の期末試験と調査の時期が重なることを避けるため、データ収集を延期する必要が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度の予算は、次の通り使用する。1.オンライン調査(ドイツのミュンスター大学で作成・実施)によるデータ収集の費用。2.オーストラリア人と日本人の参加者への抽選賞品の購入(調査参加への動機づけを高めるため)。3.消耗品・資料の購入。4.国内外の学会発表旅費。
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Research Products
(9 results)