2014 Fiscal Year Annual Research Report
マウス発達障害モデルの多面的病態評価システムの構築
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25590213
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
山田 郁子 独立行政法人理化学研究所, バイオリソースセンター, 開発技師 (60568723)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 発達障害 / マウス / 行動テストバッテリー / 社会行動 / 学習障害 / 注意欠陥・多動性障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は発達障害の多様な症状に応じた多角的なテストバッテリーを用いたハイスループットかつ高精度な発達障害評価システムの構築を目的とした。平成25年度はテストバッテリーの構築を行った。情動性のテストとしてLight/dark transition test(LD)、新奇場面での自発活動性のテストとしてOpen-field test(OF)、社会性のテストとしてCrawley’s social interaction test(CSI)、居住環境での活動性テストとしてHome-cage activity test(HA)、固執性のテストとしてY-maze、学習・記憶のテストとしてFear conditioning test(FC)、感覚調整機能のテストとしてPre-pulse inhibition test(PPI)から構成されている。C57BL/6J系統の雄マウスを用いた基礎データの収集を行い、再現性の高い高精度なテストバッテリーを構築できたことを確認した。 平成26年度にはこのテストバッテリーを評価するため、既存の発達障害モデルマウスを用いて実験を行った。ENU変異マウスであるB6-Grin1Rgsc174 は注意欠陥・多動のモデル動物であるが、本研究で実施したテストバッテリーではOFと HAで多動を示した。また、CSIでは新奇物体へ対する興味は強いが他個体への興味はやや低い、FCでは学習・記憶の低下がみられる、PPIでは驚愕反応強度が小さくPre-pulseによる抑制率も低いなどの特徴が示された。多動、社会性(他個体への興味)の低下、学習障害などは発達障害でも広くみられる症状である。これらの結果から、本研究で構築されたテストバッテリーは発達障害に特徴的な行動を検出し、評価することのできる高感度なテストバッテリーであることが示された。
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[Journal Article] Sirh7/Ldoc1 knockout mice exhibit placental P4 overproduction and delayed parturition.2014
Author(s)
Naruse M, Ono R, Irie M, Nakamura K, Furuse T, Hino T, Oda K, Kashimura M, Yamada I, Wakana S, Yokoyama M, Ishino F, Kaneko-Ishino T,
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Journal Title
Development.
Volume: 141
Pages: 4763-71
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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