2013 Fiscal Year Research-status Report
グローバル人材育成におけるASEAN留学の必要性とその方策研究
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25590237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
星野 晶成 名古屋大学, 国際教育交流本部, 特任講師 (40647228)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海外留学 / 東南アジア / グローバル人材 |
Research Abstract |
英語の多様性とその許容を表現するWorld Englishes(Kachru 1992,2006)やAsian Englishes(Kachru 2005)の概念の先行研究を行い、ASEAN諸国における英語多様性や使用頻度について文献研究を実施した。 H25年度前期の担当授業で、東南アジア留学に関するアンケート調査を実施し、大学生がASEAN留学しない理由(語学環境、生活基準、教育レベル)を再確認した。また、その学生アンケート結果に反証する、文献やデータを収集した。 H25年5月、9月には、国際教育交流の国際大会(NAFSA, EAIE)に出席し、更なるデータ収集を実施した。これらの情報をもとにASEAN留学の必要性と意義普及のための授業カリキュラム・教材開発をし、授業や夏・春休暇中に実施する集中講座に活用した。 また、日本の大学で東南アジア諸国と活発に学生交流している大学とそうでない大学の関係者にインタビューし、ASEAN留学推進の弊害となっている理由(学生の意識、プログラムが豊富ではない、現地の受入体制)を理解した。 なお、H25年度の調査概要は26年7月の日本比較教育学会の年次大会で発表予定にしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね、順調に進展している。しかし、国際大会に出席し、情報を多く入手したことで、本研究への新たな視点と修正点が浮き彫りになった。そのため、当初の計画書通りには運ばなかった。また、年度途中から、所属大学の役職が変わったため、担当授業が変更した。その影響で、カリキュラ・教材開発や研究予定通りには進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
①ASEAN諸国における日系企業の人材開発の調査・分析 企業向けに、高等教育機関での学生募集に関してコンサルティングをしている株式会社ディスコの留学生支援担当社員と協働して、ASEAN諸国に進出中の日系企業が求める留学経験者人材像と一般留学経験者人材像とを区別化をする。また、同時にASEAN留学経験者へのインタビュー調査を実施することで、人材像の検証と更なる具体化を図る。 ②ASEAN留学の必要性とその意義を含めたカリキュラム改善と教材開発 担当授業・講座で、講義内容を留学準備・留学中・留学後の3領域に分け、学生の留学への理解・意思・態度構築を目的として、留学の諸問題・意義と人材育成について学習する。これに「社会的要請としてのASEAN留学」を付け加え4領域に拡大し、現在乖離している社会的要請と学生の留学意思・態度決定要素の合致を試みる。例えば、多様化されたASEAN英語を受講者に聞かせ、米国英語との比較をする。そして、現在の英語母語話者人口より英語第2言語/外国語話者人口の方が多いことに基づいて(Cristal,2000)、ASEAN諸国の英語を許容し、更に英語環境の存在を理解させる。 ③国際大会における情報収集 国際教育交流分野の大会(NAFSA, EAIE, APAIE)に参加し、引き続きASEAN留学と同地域の高等教育の情報を収集する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
書籍等を予定していた金額より少なく購入したため。 また、学会発表・論文投稿がH25年度はできなかったため。 書籍等と学会発表と論文投稿の支出にあてる。
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