2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25590253
|
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
鹿内 信善 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (20121387)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 裕康 道都大学, 美術学部, 准教授 (20295926)
石川 清英 道都大学, 美術学部, 准教授 (40405692)
伊藤 公紀 札幌大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80265123)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | まちづくり / 看図作文 / 読書 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、グラウンドワークシステムをモデルとして「読書と作文のまちづくり」を行っている。グラウンドワークシステムでは「トラスト」とよばれる組織が機能している。本年度も、今金町が組織した「読書と作文のまちづくりプロジェクトチーム」を「知のトラスト」に成長させることを第一の目的とした。本年度も、「読書と作文のまちづくりプロジェクトチーム」を「知のトラスト」に成長させる活動が充分にできた。 「知のトラスト」とは、学校・地域・行政・大学をつなぐ組織である。また、今金町をフィールドとして「読書と作文のまちづくり」を遂行していく組織でもある。昨年度は「知のトラスト」の代表を小学校教員がつとめた。この教員が管外に転出したため、今年度は地域住民が「知のトラスト」代表をつとめることになった。このことによって、地域住民が主体となって活動していく「読書と作文のまちづくり」モデルをさらに洗練することができた。 昨年度行った活動のほかに、日本ハムファイターズ協力による「グラブを本にもちかえて」展示など、地域住民に浸透しやすい企画も実施した。また、不読者層も取り込める展示等もおこなった。これらの活動記録は論文としてまとめてある。 さらに、聴覚障害をもった子どもたちに対する、読書と作文の指導方法に関する研究にも着手した。基礎的な研究ではあるが、「読書と作文」にかかわる人たちを拡大していくための重要な研究となるものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今金町が組織している「読書と作文のまちづくりプロジェクトチーム」が「知のトラスト」として機能的に活動できるようになった。また、本研究は「実践的研究」という名称で申請している。このため今年度も実践にウェートを置いた研究活動を行った。研究活動の実際は、「知のトラストメンバー(今金町住民)」をも執筆者に加えた論文としてまとめてある。「知のトラストメンバー」にも執筆してもらうことは「読書と作文のまちづくり」の「作文」活動の一環として行っている。 「読書と作文のまちづくり」活動に不読者を取り込む活動も行うことができた。さらに、聴覚障害を持つ子どもたちに対する読書や作文の指導方法を開発するという、新しい研究テーマも見つかった。これらは、「読書と作文のまちづくり」活動に参加できる人たちを拡大していくことにつながる。
|
Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策) 2015年度は研究計画の最終年度である。このため「知のトラスト」が、研究チームのサポートがなくても実践に取り組めるようにしていく。「読書と作文のまちづくり」活動のバリエーションやレパートリーを増やしていくことも引き続き行う。今金町では、「読書」に関する活動は充分に行われるようになっている。しかし、「作文」についての取り組みが充分ではない。2015年度は、「作文」活動に取り組むためのサポートを強化していく。これに関連して、聴覚障害児に対する作文指導法の開発という、新たに出てきたテーマにも取り組んでいく。学校との連携もまだ不充分である。このため、学校教員の研修機会をもうけるなど、学校への働きかけも試みる。
|
Causes of Carryover |
研究フィールドとしている今金町への、勤務校の校務出張があった。校務出張の業務終了後、今金町での研究業務を行った。校務出張費は大学から支出されたため、今金町への出張旅費を1回分節約できた。そのための使用残である。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究代表者の今金町への出張旅費、あるいは知のトラストメンバーが研究代表者と打ち合わせに来る旅費として使用したい。
|
Research Products
(7 results)