2015 Fiscal Year Annual Research Report
日本の小学校理科教科書の国際教育協力への活用可能性の検討と研修プログラム開発
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25590271
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
畑中 敏伸 東邦大学, 理学部, 准教授 (30385942)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際教育協力 / 教員研修 / 教員養成 / 小学校理科 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,日本の小学校理科教科書を活用し,開発途上国の理科教員及び教員養成段階の学生を対象とする研修プログラムを開発することである。初年度は,空気と水,電磁石の性質,ものの重さ,てこのはたらき,豆電球の単元の小学校理科教科書を翻訳し,教材を用意し,それぞれの単元での実験方法と授業構成について講義と演習を行う研修を行った。2年目には,研修の評価として,研修参加教員に研修で扱った単元についての理科授業を行ってもらい分析した。授業観察の結果,教育内容と教材の使用は適切だが,授業の構成について課題があることが明らかとなった。具体的には,実験で明らかにすべき課題の提示,実験方法の説明,児童に結果を発表させるという一連の流れで構成される,探究的な授業構成とすることが出来ないという課題が明らかとなった。 3年目となる本年度は,講義と演習に加えて,授業の計画,実施,検討からなるレッスンスタディのサイクルを含む研修を実施し調査した。海外調査は,2015年5月にインドネシア教育大学附属学校,2015年7月にタイのコンケン大学との協同研究,2015年12月と2016年1月にフィリピンのサンカルロス大学の附属学校で行った。調査の結果,1回目の授業を計画し,実施し,検討の後で行った2回目の授業で,授業構成に関する向上が見られた。 本研究により,日本の小学校理科教科書を活用し,実験方法と授業構成について講義と演習を行う研修と,授業の計画,実施,検討からなるレッスンスタディサイクルを含む研修を行うことで,理科授業の向上に寄与する研修プログラムとすることができることが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)