2014 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子ベシクル新規水相合成法の開発とナノ粒子の規則的複合化に関する研究
Project/Area Number |
25600036
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 治之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80565820)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノ粒子集積 / 中空粒子 / アニオン性界面活性剤 / ナノ触媒 / プラズモンナノ粒子 / バイオセンシング材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、粒子内部にナノ粒子が集積した構造の微粒子合成法の開発を行った。アニオン性界面活性剤水溶液にナノ粒子を添加し、その混合液中でシリカの析出反応を行うことで、中空シリカ粒子内部にナノ粒子が集積した構造の新規微粒子の合成に成功した。 平成26年度は、表面プラズモン共鳴に起因する特異な光学特性を持つ金属ナノ粒子を集積した微粒子合成を試みた。上記手法を用いることで、中空シリカ粒子内部にプラズモンナノ粒子を集積させることに成功した。合成粒子のプラズモンピークは、ナノ粒子の集積状態やナノ粒子濃度に依存して長波長側にシフトした。さらに、2種類のプラズモンナノ粒子を同時に添加し実験を行ったところ、どちらの粒子も中空シリカ粒子に内包され、それぞれのナノ粒子に由来するプラズモンピークは長波長側にシフトした。これらの結果より、ナノ粒子の表面プラズモン共鳴を制御可能な新規微粒子の合成に成功した。 研究期間を通じて、シングルナノサイズのナノ粒子を内部に集積した中空シリカ粒子の新規合成法の開発に成功し、この手法は様々なナノ粒子に適用可能であることを明らかにした。このナノ粒子集積型の中空シリカ粒子は、触媒やバイオセンシング分野に応用可能な新規ナノ材料であることが示唆された。
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