2013 Fiscal Year Research-status Report
シングルショット-フェムト秒時間分解光周波数コムアナライザの研究
Project/Area Number |
25600114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
塩田 達俊 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10376858)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光計測 |
Research Abstract |
要素技術(範囲拡大+1shot)の確立の確立を目指して (1)シングルショット多波長同時ヘテロダイン検波法を実現するための回路を製作した。 (2)低速な信号によるシングルショット計測の原理確認実験を行った。 具体的には、試作した位相計測システムを用いフーリエ空間でのシングルショット計測の原理確認を行った。測定信号として12Gbit/s- 12bitパケットの繰返しデジタル信号(3GHz間隔のスペクトル)を用いて計測を行った。ここで、パケットパターンを“100010001000”とした。 この時、多波長同時ヘテロダイン検波の参照信号システムにより3GHz間隔光周波数コム7波が得られる様に調整した。多波長同時ヘテロダイン検波の参照光にピーク間隔が1GHz間隔の光周波数コムに相当するスペクトルを持った信号を利用し、検出側にアレイ導波路格子(AWG)を導入して、並列処理を可能にする多波長同時ヘテロダイン検波法を新たに構築したことで、より高速な光波形計測を実現可能とした。高速な光波形計測の実現のため、サンプリング時間を従来の200 msから1 nsに短縮して位相計測およびデジタル変調光波形計測を行った。これにより、1nsの時間で位相スペクトルのデータをロギングし、振幅スペクトルと合わせて逆フーリエ変換を行うことで時間波形を得た。与えた波形と比較して近い波形が得られた。 この様な手法で原理確認実験を行い、シングルショット計測が可能であることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、10Gbit/s- 5bitパケットの繰返しデジタル信号(2GHz間隔のスペクトル)を用いて原理確認の計測を行う予定であったのに対して、より条件が厳しく、かつ次の計画の25GHzに進むのに繋がりが容易となる周波数である12.5Gbit/s- 12bitパケットの繰返しデジタル信号(3GHz間隔のスペクトル)を用いて確認実験を行うことに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
フーリエ空間光源システムの試作・動作を下記項目に沿って行う。 (1) 312.5fs超高繰返し光パルス列の生成:25GHz光周波数コム(256波)をシード光とした200GHz光周波数コム(32波)を生成する。(2) 256chフーリエ空間光検出回路の試作:25GHz光周波数コム(128波)を参照光として256ch電界スペクトル計測システムを構築する。 また、時間分解光ベクトルアナライザを下記項目に沿って試作・動作する。 (1) シングルショットポンプ・プローブの構築:25GHz光周波数コム光源の一部をポンプ光としたポンプ・プローブ計測システムを構築する。(2) 標準試料の計測:25GHz光強度変調器による正弦波振幅変調光を計測する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた物品を当初より低価格で購入できたことと、購入部品をアレンジすることで直接的な目的以外の必要な機能を得ることができたため。 光周波数コム発生のマイクロ波部品、波形計測器等の購入して、25GHz光周波数コムの発生と高速計測を行う。
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