2014 Fiscal Year Annual Research Report
水中バブル放電プラズマを用いた官能基修飾磁気微粒子による放射性セシウム回収技術
Project/Area Number |
25600120
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
永津 雅章 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (20155948)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノ材料 / プラズマ加工 / 水質汚濁・土壌汚染防止 ・浄化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度において、プラズマ表面修飾を用いたカルボキシル基を修飾した磁気ナノ微粒子のセシウムイオン吸着に関する原理検証実験に成功し、概ね当初の研究計画に即した成果を収めた。平成26年度では、磁性ナノ材料によるセシウム吸着率およびイオン選択性を改善するため、磁性を付加したカーボンナノチューブおよびベントナイト(粘土鉱物)、あるいはグラファイト被覆鉄ナノ微粒子を用いて、プラズマ表面処理による官能基添加、キトサンやプルシアンブルーなどの吸着剤を固定化し、セシウム吸着特性を調べた。以下に、平成26年度に得られた本研究の主な結果を列記する。 (1)磁性ナノ構造材料によるセシウムイオンの除去メカニズムについて、磁性ナノ材料表面へのキトサン固定化の有無によるセシウム吸着率の比較実験から、水酸基によるセシウム吸着効果の確認と、吸着材のカチオン交換特性が重要であることを明らかにした。 (2)セシウムの選択性を調べるため、複数のイオンが混在する溶液中での種々のナノ材料のセシウム吸着選択性の比較実験を行った。実験の結果、カチオン交換特性およびイオンサイズに大きく依存し、セシウム除去率はMg2+~ Li+ > Na+ > K+の順に低下していくことを明らかにした。 (3)磁性ナノ材料表面にキトサンやプルシアンブルーを固定化した場合のセシウムの吸着特性を調べた。カーボンナノチューブでは、キトサン添加により除去率の向上が確認できたが、ベントナイトでは逆に低下がみられ、カチオン交換特性の劣化によるものと考えられる。またプラズマ表面修飾技術を用いたプルシアンブルーの磁気ナノ微粒子表面への固定化に成功しており、良好なセシウム吸着特性を有することを明らかにした。 (4)得られた成果を、国際的に評価の高い学術論文に3編、国際会議で4件、国内学会で6件の発表を行った。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] Plasma Surface Functionalization of Nanostructured Materials for Bio-medical and Environmental Applications2015
Author(s)
M. Nagatsu, M. A. Ciolan, T. Abuzairi, A. Viswan, A. Sakudo, E. Yang, S. Yang, H. Chou, N. Okada, M. Okada, N. R. Poespawati, R. Wigajatri, X. Wang, and D. Luca
Organizer
MRS 2015 Spring Meeting
Place of Presentation
San Francisco, California, USA
Year and Date
2015-04-07 – 2015-04-09
Invited
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